昼間は問題なくネットができるのに、夜になると回線速度が遅くなると感じている人少なくないでしょう。
ネットを使いたい時間帯に限って、ページが固まってしまったり読み込むのに時間が掛かったりするとイライラしてしまいますよね。
そこで本記事では通信速度が夜に遅くなってしまう理由と、その改善方法について解説します。
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通信速度とは?回線速度との違いは?
そもそも通信速度とはどのようなことを言うのでしょうか。
通信速度ってそもそも何?回線速度とは違うの?
データのやり取りが遅いかどうかには、回線速度と通信速度が関わってきます。
回線速度とは、「最大どれくらいの速度で通信できる力があるか」という回線の能力のことです。
例えば、片側一車線の道路と3車線の道路を比べると、車線数が多いと走れる車の数も増やすことができますよね。
では通信速度は何かというと、1秒間にどれほどのデータがやり取りされているかを示していて、これは「道路を走る車が毎秒どれくらいの速さで走っているか」ということになります。
車線の数が多く、車のスピードが速ければ速いほど、道路を通行できる車の量を増やすことができますよね。
つまり、回線速度の値が大きいほど、通信速度も速くなるというわけです。
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通信速度はどれくらい出るの?
回線速度は、サイト閲覧程度ならあまり気にしなくても良いですが、動画視聴やオンラインゲームを頻繁にする人は重要視する人も多いと思います。
10Mbps程度あれば高画質の動画視聴、1Mbpsあれば標準画質の動画視聴ができる程度とされてますが、実効速度自体はどれくらいなのでしょうか。
ベストエフォート型の回線速度はあくまでも理論値。実効速度は低く出る
固定回線ではベストエフォート型を採用していることが多く、回線速度は約1Gbpsであると記載してあっても、この数値が出ることはほとんどないのが実情です。
記載の速度は技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません。エリア内であっても、お客さまのご利用環境、回線の状況等によって大幅に低下する場合があります。通信速度は機器の能力に依存します。また、1Gbps超のサービスは一部エリアでご提供致します。(引用:UQ WiMAX公式HP)
公式サイトでも、エリアやその際のデータの量、回線全体の利用状況によって低下する可能性があると記載してあります。
回線別の一般的な通信速度
理論値 | 実際の速度 | |
光回線 (通常コース) |
1Gbps | 50〜400Mbps |
光回線 (高速コース) |
10Gbps | 500Mbps〜2Gbps |
モバイルWiFi (WiMAX) |
3.9Gbps | 30〜80Mbps |
モバイルWiFi (クラウドSIM) |
150Mbps | 10〜30Mbps |
ホームルーター (ドコモ) |
4.2Gbps | 100〜300Mbps |
実際の速度はどの回線でも理論値よりも低下します。
ただ基本的には動画視聴なら問題ないレベルの速度は出ますし、光回線であればオンラインゲームなども含めてほとんどの用途で快適に使うことができるレベルの速度が出ます。
ただ時間帯などにより、この速度を大きく下回ってしまうケースがあります。
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通信速度や夜間・週末になると遅くなる原因
ネットの通信速度は特に夜間、週末に遅くなる傾向にあります。
ネット利用者の増加による回線・プロバイダの混雑
総務省の「我が国のインターネットにおけるトラヒックの集計結果」によると、固定回線契約者のトラフィックのピーク時間帯は20時から23時でにかなり増加していることがわかります。(下図)
光回線は1本の光ファイバーを複数の世帯でシェアしている為、同時に利用する人が多くなればその分、回線は混雑し速度が低下してしまいます。
また回線をインターネットに接続する役割を担うプロバイダーが原因で速度が低下しているケースもあります。
サーバーの処理能力に対し利用者数ば多すぎると、プロバイダ側で混雑してしまう為です。
ドコモ光やソフトバンク光といった光コラボは同じ光回線を使っています。しかしプロバイダが異なるので速度も当然異なってきます。
現在光コラボは600社以上の業者が販売していますが、安心して使えるプロバイダが利用できるところを選ぶことが重要です。
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回線を共有するマンションは特に回線が混雑する時間帯は速度が低下する
一戸建てで光回線使う場合に比べ、マンションでは特に回線が混雑する夜間などで速度低下が顕著になります。
マンションでは1本の光回線に対して利用者が多くなり回線が混雑しやすい
マンションでは、光回線が一度共有部に引き込まれ、そこから分岐されて各家庭まで配線されます。
マンションの戸数や光回線の契約者数にもよりますが、回線を共有する人数が多くなる為、特に回線が混雑する夜間に速度が低下するという事象が起きやすくなるのです。
ただその分、マンションタイプは戸建てタイプよりも月額料金が安いというメリットを持っています。
マンションの配線方式次第で速度が変わる
マンションでは、建物内での配線方式によっても通信速度が変わります。
FTTH(光回線方式)は各戸まで光ファイバーケーブルを使えるから比較的速い
FTTHでは、各戸まで光ファイバーケーブルで配線されます(下図参照)。
速度の速い光ファイバーのみを使う為、速度が遅いケーブルを使わなくてすみマンションであっても比較的速い速度っでの通信が可能です。
比較的新しいマンションではこの配線方式であることが多いです。
FTTB(VDSL方式、LAN方式)は遅いケーブルを利用する為、速度も低下しやすい
FTTBでは、共有部までは光回線で繋げられるものの、共有部から各戸までは電話線やLANケーブルが使われます。
光ファイバーに比べて遅いケーブルを使うことになる為、通信速度は当然低下。
一般的な光回線の場合はFTTHが最大1Gbpsであるのに対し、FTTBは最大100Mbpsと10分の1となります。
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夜間や週末でも回線混雑を避けて通信するには?対策まとめ
夜間・週末などで速度が低下する原因は一言で言うと「利用者の増加による混雑」が原因です。
それに対する対策を紹介します。
「IPv4 over IPv6」を使う
iPv6とは新たな通信規格の名称で、従来のiPv4に比べて回線混雑に強く速度低下しにくいと言う特徴を持っています。
またiPv4 over iPv6では、iPv4に対応したサイトやWebサービスも自動的に変換されるので利用できできます。
現在、大手の光回線であれば「iPv4 over iPv6」が利用できるようになっています(名称はv6プラスなど様々)。
自動で使えるようになっているところもありますが、オプションとして申し込む必要がある場合もあるので契約している光回線での利用方法を確認してみましょう。
またWiFiルーターもiPv6に対応したものが必要なので、対応していないものを使っている場合には買い替えが必要です。
プロバイダを変更する(フレッツ光の場合は)
上述したように通信速度が遅い原因がプロバイダである可能性もある為、回線の契約先はそのままで、プロバイダを変えるだけでも速度が改善される見込みがあります。
またiPv6に対応していないプロバイダを使っているならプロバイダ変更は必須でしょう。
ただしプロバイダの変更ができるのは基本的にフレッツ光を利用している場合のみです。
プロバイダとセットとなっている光コラボではもちろんプロバイダの変更はできませんし、複数のプロバイダがあるauひかりもプロバイダの変更は原則できません。
その為、基本的には光回線自体を変えることをおすすめします。
光回線を変える
光回線自体を変えてしまうと言うのも一つの手段です。光コラボの場合はプロバイダを変えることもできませんしね。
乗り換えは思ったよりも楽だし、違約金補助や高額キャッシュバック、工事費無料といった特典により費用の負担もない(むしろプラス)なので速度低下に悩んでいるなら乗り換えがおすすめです。
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速度低下が夜間・週末以外にも起こる場合の原因
通信速度の低下がもし特定の時間帯だけでなく起きるのであれば、混雑以外が要因となっている場合もあります。
- WiFiの電波干渉
- スマホ、パソコンなどの問題
- ルーター、LANケーブルなどの問題(古いなど)
- 大容量通信に伴うプロバイダによる速度制限
詳細は下記の記事で紹介しているのでこちらもチェックしてみてください。
乗り換えにおすすめの光回線ランキング
ではここからは、乗り換える場合におすすめの光回線を紹介していきます。
auひかり
auひかり | |
種類 | 光コラボ以外(独自回線) |
月額料金 | 戸建て:5,390円〜 マンション:4,180円〜 |
セット割対象 スマホ |
au UQモバイル |
キャッシュバック | 最大72,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | 解約違約金を 最大30,000円まで負担 |
エリア | 全国(関西・東海地方を除く) |
光回線を乗り換える場合に最もおすすめなのはauひかり。
光コラボではないので乗り換え時は工事が必要など手間はかかりますが、工事費は無料で解約金も負担して貰えますし、なによりキャッシュバックが他社と比較して抜群に多いです。
エリア内の人、マンションがauひかりに対応している人は、迷わずauひかりを選びましょう。
ソフトバンク光
ソフトバンク光 | |
種類 | 光コラボ |
月額料金 | 戸建て:5,720円 マンション:4,180円 |
セット割対象 スマホ |
ソフトバンク Y!mobile |
キャッシュバック | フレッツ光・光コラボから:15,000円 光コラボ以外から:33,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | 解約違約金、撤去費用、工事費残債を 最大100,000円まで負担 |
エリア | 全国 |
光コラボであるソフトバンク光では、光コラボ以外からだと33,000円のキャッシュバックが貰えますし、光コラボからだとしても15,000円貰えます。
また、解約違約金だけでなく工事費の残債も負担して貰える為、現在使っている光回線の工事費が残ってしまっている場合でも負担なく乗り換えることができるのでおすすめです。
So-net光プラス
So-net光プラス | |
種類 | 光コラボ |
月額料金 | 戸建て:6,138円 マンション:4,928円 |
セット割対象 スマホ |
au UQモバイル |
キャッシュバック | フレッツ光・光コラボから:40,000円 光コラボ以外から:50,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | なし |
エリア | 全国 |
So-net光プラスは光コラボですが、違う種類の光コラボから乗り換えた場合でも40,000円という高額のキャッシュバックを貰えるのが特徴です。
解約費の負担がないものの、キャッシュバックの金額から考えると十分お得だと言えるでしょう。
ドコモ光
ドコモ光 | |
種類 | 光コラボ |
月額料金 | 戸建て:5,720円 マンション:4,400円 |
セット割対象 スマホ |
ドコモ |
キャッシュバック | 最大65,000円 ※加入オプションによって変動 |
工事費特典 | 有(無料) |
解約費負担 | 解約違約金、撤去費用を 30,000円まで負担 |
エリア | 全国 |
ドコモ光はドコモのスマホとセット割が適用できる唯一の光回線です。
キャッシュバックあり、解約費の負担あり、工事費も無料と乗り換え先としては十分おすすめできる要素が整っています。
キャッシュバックは乗り換え前の光回線が光コラボでもそうでなくても最大35,000円貰えます。
ただキャッシュバック額は以下の通り、加入するオプションによって異なります。
特典金額 | 適用条件 |
---|---|
65,000円 | Lemino+ひかりTV+DAZN for docomo |
35,000円 | ひかりTV+DAZN for docomo |
18,000円 | ひかりTV |
15,000円 | DAZN for docomo またはスカパー! (1,800円以上の商品) |
12,000円 | dTVまたはdアニメストア |
10,000円 | なし |
高額なキャッシュバックを貰う為には月額料金が高いオプションに加入しなければならず、加入しなければ10,000円しか貰えないのでキャッシュバック自体はそこまで高額とは言えない点に注意が必要です。
ビッグローブ光
ビッグローブ光 | |
種類 | 光コラボ |
月額料金 | 戸建て:5,478円 マンション:4,378円 |
セット割対象 スマホ |
au UQモバイル |
キャッシュバック | フレッツ光・光コラボから:10,000円 光コラボ以外から:35,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | なし |
エリア | 全国 |
ビッグローブ光は解約費の負担こそないものの、工事費は無料でキャッシュバックもかなり高額です。
また光コラボからの乗り換えであっても、10,000円貰えるのがありがたいポイントです。
解約費負担がないので、光コラボからの乗り換えならソフトバンク光の方がお得ではありますが、使っているスマホがauやUQモバイルならスマホを乗り換えることなくセット割を適用できるのでおすすめです。
NURO光
NURO光 | |
種類 | 光コラボ以外(独自回線) |
月額料金 | 5,200円 |
セット割対象 スマホ |
ソフトバンク NUROモバイル |
キャッシュバック | 45,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | 解約違約金を 最大20,000円まで負担 |
エリア | 北海道・関東・東海・関西・ 中国・九州の一部エリア |
NURO光は光コラボ以外の光回線で、キャッシュバックは45,000円貰え、工事費が無料、解約違約金の負担もあります。
エリアが限定されているものの、通信速度が最大2Gbps(他の光回線の2倍)となっているなどのメリットもあります。
eo光
eo光 | |
種類 | 光コラボ以外(電力系) |
月額料金 | 戸建て:5,448円 マンション:3,876円〜 ※1〜2年目は料金割引あり |
セット割対象 スマホ |
au UQモバイル |
キャッシュバック | 5,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) |
解約費負担 | 解約違約金を 最大60,000円まで負担 |
エリア | 関西 |
eo光は、関西圏で展開されている電力会社(関西電力)の電力線網を活用した光回線です。
キャッシュバックこそ10,000円と他社に比べると少ないものの、1〜2年目に料金割引があり安く使える(戸建てタイプは1年間3,280円/月、マンションタイプは2年間3,876円〜/月)なので、コスト面は優れています。
さらに工事費は無料、解約費負担もあります。
またeo光は回線品質などの評判が非常に良い光回線となっています。現在の光回線に通信速度等の不満を持っているなら、eo光に乗り換えることで改善される可能性は高いでしょう。
コミュファ光
コミュファ光 | |
種類 | 光コラボ以外(電力系) |
月額料金 | 【戸建て】 1年目:2,980円 2年目〜:5,170円 【マンション】 1年目:2,450円 2年目〜:4,070円 |
セット割対象 スマホ |
au UQモバイル |
キャッシュバック | 最大45,000円 |
工事費特典 | 有(実質無料) ※オプション加入が条件 |
解約費負担 | 解約違約金を 全額負担 |
エリア | 東海 |
コミュファ光は、東海地方(愛知・岐阜・三重・静岡)で展開されている電力会社(中部電力)の電力線網を活用した光回線です。
キャッシュバックが非常に高額で、解約費の負担もあり。
ただし工事費は有料オプションの「安心サポートPlus(月770円)」に加入する場合のみ実質無料(24ヶ月間割引)となります。
安心サポートPlusの内容は以下の通りです。
- 電話サポート
- リモートサポート
- 訪問サポート
- セキュリティ対策ソフト
- パソコン修理サービス(上限30,000円、月2回まで)
まとめ:夜間の速度低下は回線混雑が原因、まずはiPv6に対応することが最善
夜間の速度低下は主に回線混雑が原因で、iPv6を利用することで改善される可能性が高いです。
最近はIPv6に対応している光回線も増えてきました。オプション申し込み、ルーターの買い替え等を行い、まずは使える環境を整えてみてください。