日本語を話せない相手と話す時は、片言の英語やジェスチャーで何とかしているという人も多いと思います。
相手の言語で話すことができればもっと会話が弾むのに…と歯がゆい気持ちになりますよね。
そんな人でも相手とテンポよく会話ができると何かと話題になっているのがAI翻訳機のポケトーク。
ただ残念ながらポケトークは、インターネット通信が無ければ翻訳機能が使えません。
専用グローバルSIM付きのポケトークを購入する方法もありますが、値段が少々お高めなのがネックで購入を見送っている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、最新機種「ポケトークS」の機能や特徴、専用グローバルSIMを使わずにネット接続する方法について解説していきます。今後ポケトークを使う際の参考にしてください。
ポケトークとは74言語対応のAI翻訳機、最新機種はポケトークS
(引用:ポケトーク公式)
ポケトークとは、74言語に対応する音声入力対応のAI翻訳機です。
相手の言葉が互いに分からなくても、ポケトークを通すことで自国語のままテンポよく会話ができるのがポケトークの最大の魅力。
発売されて以降、海外旅行グッズとしてまた外国人旅行客が訪れる店舗でのコミュニケーション道具として導入が進められています。
2019年12月には、以前から人気にあるポケトークWに加えて、より機能を充実させた最新機種のポケトークSが発売されており、気になっている人も多いのではないでしょうか。
ポケトークSの概要や、ポケトークのデメリットについて確認しておきましょう。
ポケトークS | ポケトーク S Plus | ポケトークW | |
料金 (税込) | 32,780円 | 34,980円 | 9,900円 |
サイズ | 幅53.8mm 厚11.5mm 高91.6mm 重さ75g 画面2.8inch | 幅65mm 厚11mm 高123mm 重さ125g 画面3.97inch | 幅59.8mm 厚15.8mm 高110mm 重さ100g 画面2.4inch |
言語数 | 音声とテキスト:61言語 テキスト:21言語 | ||
バッテリー | 1,200mAh 連続待受 132時間 | 1,550mAh 連続待受 192時間 | 2,200mAh 連続待受 240時間 |
カメラ 翻訳 | ○ | × | |
現地単位 翻訳 | ○ | ||
現地時刻 表示 | ○ | ||
定型文 登録機能 | ○ | ||
英会話 学習機能 | ○ |
ポケトークSから搭載された機能とは?
(引用:ポケトーク公式)
ポケトークSで搭載された新機能から、主に「カメラ翻訳機能」と「AI英会話レッスン」について取り上げます。
カメラ翻訳機能を使えばお店のメニューや看板、注意喚起表示も読める
(引用:ポケトーク公式)
先日私は新婚旅行に行った友人から、海外旅行先で地元の人が利用するようなレストランに入った時に、全く読めないメニュー表を渡されて注文するのが大変だったという話を聞きました。
そんな場合にあると便利であろう機能が、ポケトークSの「カメラ翻訳機能」です。
搭載されたカメラで文字を撮影すると、自動で翻訳して画面上に表示してくれます。
普段からGoogleカメラ翻訳やポケットWiFiで使っている人も多いかもしれませんね。
ポケトークは55もの言語を翻訳し、履歴を後から確認することもできます。
お店のメニューだけでなく、滞在先の新聞や看板、注意喚起のお知らせなどもカメラ翻訳機能を使えば理解や動作がスムーズになりますね。
AI英会話レッスン機能を使って英語の勉強もできる
「AI英会話レッスン機能」とは、機内食の注文や入国審査、両替など海外旅行でありそうなシーンを中心に会話の事前練習ができる機能です。
回答の内容に応じて各シーンの展開が変わってしまうのは、AI機能が付いているポケトークならではと言えます。
海外旅行はたまにしか行かないという人でも、普段から自分や子どもの英会話練習や発音練習にと活躍してくれそうです。
ポケトークのデメリットはインターネット接続がないと翻訳できないこと
海外旅行や観光地、案内所などでの導入がどんどんと拡大しているポケトーク。
実は、インターネット環境が無ければ音声翻訳機能が使えないという最大のデメリットがあります。
したがって使用する際には次の3種類のいずれかのネット接続を確保しておかねばいけません。
ネット接続する方法の一つは、ポケトークに内蔵されている専用グローバルSIMを使う方法。
次にベーシックなのがお店や街の公衆WiFiや、ポケットWiFiを使った接続。
そしてサポート対象外の方法にはなりますが格安SIMを利用する方法など主に3種類あり、利用場所や利用頻度に応じて使い分けたいところです。
eSIM内蔵タイプを選べば専用グローバルSIMで2年間翻訳使い放題
ポケトークでは、翻訳を快適に行えるように「S」と「W」の両方でeSIM内蔵タイプをメイン機種として販売しています。
eSIMとは、特定のサービスへの登録やアプリのダウンロードによりネット接続が可能になるSIMのこと。
専用グローバルSIM対応のポケトークではチップ化されたSIMが本体に組み込まれているため、別にSIMを用意しなくても、翻訳機能が2年間使い放題です。
2021現在、新しくSIMを購入する場合は11,000円、延長する場合は3,300円から11,000円が掛かります。
サポート対象外になるが格安SIMを挿入することも可能
渡航先の街中にあるWiFiやポケットWiFiを使うことが可能であれば、通常より5,000円安いグローバル通信の付いていないタイプを購入するのもありでしょう。
その場合、WiFi環境が無い場所では当然翻訳機能などが使えず、ポケトークとしての機能を果たせなくなってしまいます。
ちなみにもし海外にはほとんど行かず、利用はもっぱら日本国内という場合は格安SIMを挿入して使うこともできないわけではありません。
実際にポケトークの側面を見ると、確かに側面にはSIMスロットがありますよね。
(引用:ポケトーク公式)
ただサポート対象外にはなってしまうので、自分でSIMを入れる場合は自己責任でお願いします。
ポケトークにプリセットされているAPN設定はほとんどの格安SIM対応
実はポケトークに格安SIMを挿しても、プリセットされているAPN設定はほとんどの国内SIMにも対応しています。
2021年現在で、APN設定が確認されている主なSIMは次の通りです。
・ASAHIネット
・BIGSIM
・BICモバイルONE
・BIGLOBE
・DMMmobile
・DTI SIM
・FREETEL
・IIJmio
・OCNモバイル
・U-mobile
・YAMADA SIM
・mineo
・hi-ho
・nuroモバイル
・イオンモバイル
・ロケットモバイル
・ワイヤレスゲート
・日本通信(b-mobile)
※種類や使用回線は一部割愛、手元のポケトークで確認したものを掲載
つまり、普段は自宅や店舗のWiFiを中心に使い、外出先では維持費が掛からず維持費も少ない格安SIMを使って通信するといった使い方も可能になります。
格安SIMは国内で使う分には問題ないが、海外旅行の時には手間になる
日本国内で使うだけなら、WiFiや格安SIMを使っておけば基本的に問題はないでしょうし、渡航先の海外空港でSIMを購入し、現地の回線を使って通信する方法も確かにあります。
ただ毎回空港に着いてから購入するのは手間ですし、現地SIMとポケトークとの相性が悪かったり、通信量を超過して速度制限に掛かってしまったりして使えなくなる可能性も多いにあるでしょう。
海外での利用が多い場合は、最初から専用グローバルSIM付きの機種を選択しておくことをおすすめします。
国内利用がメインであっても、格安SIMの月額料金がこれよりも高くなってしまいそうなら、専用グローバルSIM付き機種を選んでおけば十分なように思えます。
ポケトークの購入先は?
ポケトークを入手する方法としては、公式サイトでの購入もしくは家電量販店になります。
公式サイトからの購入で貯まるポイントは、ポケトークを販売するソースネクストの商品購入に使えたり、WAONやLINEポイントに変換したりできるので、単に購入するなら公式サイトがおすすめです。※
※ポケトーク公式「ポケトークのサービス」
旧型端末や中古ならメルカリやヤフオクでも取引されていますので、一度検索してみてください。
ただ私が見たところポケトークWでも1万5,000円前後の値が付けられていることが多く、わざわざ中古品を手に入れるよりはグローバルSIM付きのポケトークWを選ぶほうが良いかもしれません。
ポケットWiFiに翻訳機能が付いた限界突破WiFiやMugen WiFiもある
ポケトークを購入するほどではなくても短期間使いたいという人向けに、レンタル制度があります。
多くはグローバルWiFiの海外向けポケットWiFiと一緒にレンタルする方法が定番です。
残念ながらレンタルは補償制度なども入ると利用期間が短期の割に費用が割高になりやすいため、2年間に2回以上ポケトークをレンタルするくらいなら購入したほうがお得なこともあります。
自分の普段の利用頻度を考えてレンタルか購入かを選ぶと良いでしょう。
また普段からポケットWiFiを使うなら、カメラ翻訳機能付きの海外対応ポケットWiFiを契約しておくと便利です。
専用グローバルSIMの購入もしくはレンタルの利用がおすすめ
ポケトークSの新機能や料金詳細、格安SIMを使う裏技などについて見てきました。
1年に1回以上海外へ出かけるようであれば、専用グローバルSIMを購入しておけば間違いないでしょう。
ただ自宅や店舗のWiFiや格安SIM、ポケットWiFiを併用するなど、環境次第ではeSIMなしプランを選ぶのもありです。
ポケトークを購入するかレンタルするかは自分の利用頻度や費用を計算した上で選択するようにしてください。
【この記事のまとめ】
- 専用グローバルSIM付きポケトークSは32,780円
- カメラ翻訳機能やAI英会話絵レッスンはSの新機能
- eSIMなしで格安SIMを挿入する方法もあるがサポート対象外
- ポケットWiFiの限界突破WiFiやMugen WiFiのG4にはカメラ翻訳機能付き
- レンタルは費用が割高、場合によっては購入した方がお得かも