2020年度から小学校で本格的にプログラミング教育が始まったこともあり、家庭でもプログラミングを教えたいと考える人も増えています。
ただ、どのようにして始めればいいのか、悩みますよね。
プログラミング学習の導入には、子どもが興味を持つようなロボットやおもちゃを使うのも方法の一つです。
今回は、家庭でプログラミングの基礎が学べる「embot」(エムボット)を紹介します。
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プログラミングが学べる「embot」(エムボット)って何?
(引用:embot公式)
embotは、NTTdocomoとタカラトミーが共同で開発したプログラミング入門用のおもちゃです。
- 付属の段ボールを使って簡単に組み立てられるロボット
- 価格は6,600円ほど
- 牛乳パックや空き箱などを使ってアレンジも可能
- アプリを使って自分でプログラミングができる!
- 対象年齢は6歳以上
自分で動かせるロボットは色々あるけど、embotはかわいくて女の子でも楽しめそう!
子どものアイディア次第で広がるから、表現力や創造力を鍛えるのにも使えそうね。
それでは、embotの概要や値段について確認していきましょう。
段ボールとアプリを組み合わせて動くプログラミング教育ロボット
embotは、アプリで組んだプログラミングで、ロボットを動かして遊ぶおもちゃです。
まずはスターターキットを購入し、段ボールをランプ、ブザーなどの電子機器と組み合わせながら、段ボールのロボットを作っていきます。
(引用:embot公式)
家にあるスマホやタブレットに専用のアプリをダウンロードし、プログラミングを組んでロボットの操作を設定すれば完成です。
(引用:embot公式)
embotを動かす過程では、ロボットを作るだけでなく、操作の設定まで取り組めるため、物が動く仕組みを理解することができます。
なお、embotはスターターキット以外にも拡張キットが販売されており、組み合わせて使えばロボットをバージョンアップさせることも可能。
紙コップや牛乳パックなど身近な物を使って、自分好みにロボットをカスタマイズするのも楽しいですね。
公式サイトでは、タブレットの操作画面の動画も紹介されています。
価格|5,000円~6,600円で手に入る
embotの希望小売価格は6,600円ですが、Amazonなど販売サイトによっては5,000円前後で購入することもできます。
embotは、タカラトミーの公式ショッピングサイトのタカラトミーモールやamazon、楽天市場などのECサイトや、トイザらスなどの実店舗でも入手可能です。
ちなみに、プログラミング教育に対する熱の高まりを受けて、embotのようなロボット玩具は次々と販売されています。
例えば、ブロック玩具で有名なLEGOには、おしゃべりロボット「Vernie」を組み立てたり、アプリでプログラミングを組んだりできる「レゴ®ブースト クリエイティブ・ボックス」もその一つ。
(引用:LEGO公式)
約18,000円と高価ですが、モデルを作り変えれば新しいゲームで遊べるようになるなど、何度も新鮮さを味わいながら使える玩具です。
対象年齢は7歳~12歳なので、embotが飽きてきたらこちらを購入するのでも良さそうです。
他にも、プログラミングを学ぶことができる「プログラミングカー」(学研ステイフル)もあります。
このプログラミングカーは幼児向けということもあり、スマホやタブレットでプログラミングを組むのではなく、カードを使って車を動かす仕様です。
(引用:学研ステイフル公式)
こちらの商品は約4,000円で、スマホなどの機器もいらず3歳から遊べるので、embotの前段階として導入するのもいいですね。
コンテントも開催されるなど注目が集まる知育玩具
2019年には、小学1~6年生を対象にした、embotのアイデアコンテストが開催されました。
コンテストは、自由に制作・プログラミングしたembotを応募し、「アイデア力」「工作力」「表現力」の3つのポイントで評価されるものです。
プログラミング学習ができる知育玩具として、今後ますます注目を集めていくでしょう。
embotの口コミや評判は?
オンラインでワークショップが開かれるなど、家庭内だけでに留まらず、視野を広げることができそうです。
長男がサンタクロースにもらった #embot
最近ちょっとホコリかぶってたんだけど、YouTubeライブでワークショップやるというので参加してみた!
マニュアル読んでもイマイチわからなかった条件分岐が、ライブ配信見ながら一緒に作ったらよくわかったみたい。画面の向こうのembotとジャンケン楽しい! pic.twitter.com/07Tma0mb1N
(Twitter)
ライブ配信を見ながら組み立てられると、自分では分かりづらかったところもクリアできるので良いですよね。
モールなどを使って自分だけのロボットにカスタマイズするのも楽しそうです。
ドコモショップ主宰のembotプログラミング教室に娘が参加しています。
段ボールでロボットを組み立ててタブレットでプログラミングし、動かすみたいです。 pic.twitter.com/9P9S67cjA0 (Twitter)
企業でもembotを取り入れているところがあります。
例えば森永製菓では、お菓子の空き箱とembotを使って「embot相撲」を作っていました。
タカラトミーさん @takaratomytoys のプログラミング玩具 #embot でおかしなロボット作りましたー!
embot相撲
<森永場所>
真理ノ海・千代湖山の一戦ただ今、企業対応 #embotアイデアコンテスト 開催中!
各社さんの楽しい作品もいっぱい♥詳しくはこちらからどうぞ♪https://t.co/j2Nt64Fwn1 pic.twitter.com/VdDu33hSeT
(Twitter)
embotの公式Twitterでも、定期的に情報が発信されているので、参考になりそうです。
embotのメリット
embotのメリットは以下の通りです。
- ドリルやチュートリアルがあるからスモールステップで学べる
- プログラミングを組んだら目の前で動くから楽しい
- プログラミング教室に通うよりも安価
一つずつ確認していきましょう。
ドリルやチュートリアルがあるからスモールステップで学べる
embotは自分の好きなように動かせるロボットではありますが、いざ始めるとなるとどこから手を付けたらよいのか戸惑ってしまいますよね。
embotには、プログラミング初心者の子どもや親でも使いやすいように、難易度が異なるドリルがあります。ドリルはアプリで行うもので、5段階のレベルに分かれています。
最初は簡単なプログラミングから始め、徐々に難しい設定のプログラミングを学び、最終的には自由にプログラミングというように、段階的な学習が期待できそうです。
プログラミングを組んだら目の前で動くから楽しい
以前、筆者の子どもが自作のロボットを作って動いた時は、かなりの喜びようで、布団の中までロボットを連れてくるくらいでした。
やはり自分で作ったロボットを好きなように動かせるというのは、子どもにとって楽しく、嬉しいものですね。
とりあえずプログラミング教室に通うよりも気軽に始めやすい
「プログラミング教育」と聞くと、ロボット教室やプログラミング教室をイメージしがちですが、プログラミンを学ぶからといって、必ずしも教室の習い事を始める必要はありません。
ロボットの玩具や、Scratchなどのツールを使えば、いくらでも家庭で学ぶことができます。
関連:「Scratch(スクラッチ)」は何ができる?ダウンロード要らずで使えるプログラミング教材を解説
それに、プログラミング教室は割と月謝が高いことが多いです。
例えば、サイバーエージェントが運営するテックキッズスクールは月額20,900円、ヒューマンアカデミーの子どもプログラミング教室は月額9,900円もします。
とりあえずよく分からないから通わせてみるには、ちょっとハードルが高いですよね。
それに比べるとembotは手軽で、プログラミング教室を始めるよりもずっと安価です。
子どもがプログラミングに興味を持つ取っ掛かりとしては、ちょうど良い気がします。
ただし、本格的にプログラミングを身に付けていくなら、プログラミング教室に通うのが無難な流れです。
なぜ、家庭でもプログラミング教育に取り組んだらいいのか?
冒頭で触れた通り、プログラミング教育は2020年度より小学校で必修化となりました。
それにもかかわらず、なぜここまで家庭向けのプログラミングロボットや玩具が増えてきているのでしょうか。
それは、小学校で受けるプログラミング教育の内容と、IT化が遅れている学校事情によるものです。
小学校のプログラミング教育は論理的な思考を育むのが目標
そもそも小学校のプログラミング教育は、スキルを身に付けるというよりも、プログラミングを通して論理的な思考を身に付けることが目指されています。
※論理的な思考…物事を論理立て考えたり、説明したりする力
論理的思考は、プログラミングで使うだけではなく、社会に出たときにも必要になるものなので、小学校のうちから力を養っていくことは非常に大切です。
しかし、「プログラミング」と聞いて思い浮かべるような、キーボードを使って言語を打ち込むようなことはそこまで力を入れておらず、指導内容も地域差や学校差があります。
そのため、小学校でプログラミング教育をしているからといって、それだけでプログラミングスキルが身に付くわけではないのです。
学校のIT化が遅れている…1人1台パソコンがない学校が多い
また、子ども1人につき1台のパソコンやタブレットが用意されていない学校も、まだまだ多いです。
文部科学省の資料「学校のICT環境整備の現状」によると、2018年3月の時点で学校でのコンピュータ利用は、「1台につき5.6人で使用している」でした。
つまりこれは、1台のコンピュータを6人で使っているということになります。
(引用:文部科学省「学校のICT環境整備の現状」p2)
普及が進んでいない地域では、1台あたり7人など整備率の悪さがうかがえますね。
一斉に指導をしようにも、子どもがのびのびと学習できる環境が整っていなければ、スピード感を持って学ぶことも難しいです。
一方、家庭ならパソコンやタブレットを使いながら、初めての子は簡単なプログラミングから、得意な子はより難しいものへと、子どもに合った内容でプログラミング学習を進められます。
子どもがプログラミングに親しみ、興味を持てるように、家庭でも少しずつプログラミング教育に取り組んでみましょう。
関連: プログラミング教育がいらない・無駄・意味ないと批判される一方で、今こそ必要とされる理由
まとめ|embotでプログラミングの基礎を学ぼう
embotの概要や口コミ・評判、メリットについて紹介してきました。
embotのポイントを整理すると、次の通りです。
- 身近な物と電子部品を組み合わせて作るロボット
- アプリで操作の設定ができる
- 価格は5,000円~6,600円ほど
- Amazonや楽天市場、トイザらスなどで購入可能
- プログラミングの基礎を学べる
最近では、プログラミング教室に通わなくても、パソコンやタブレットさえあれば十分にプログラミングを学べる環境が整ってきています。
ある程度基礎を学び終えて、本格的なロボット操作やプログラミングを組みたいと感じれば、プロの力を借りればいいのです。
子どもがちょっと興味を持ち出したら、embotを使って少しずつ基礎を学んでいきましょう。
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