ISTP(巨匠)は冷静沈着な行動や合理的な考え方で知られる性格タイプです。
ただその一方で周囲から「何も考えていない」「気が利かない」と誤解されることがあり、こうした誤解が積み重なり、「頭が悪いのでは?」と思われるケースも少なくありません。
この記事では、ISTPの性格の特徴を詳しく解説した上で、「頭が悪い」と言われてしまう理由とその真相について紹介していきます。
ISTP(巨匠)の性格の特徴
まずはISTPの基本的な性格の特徴を見ていきましょう。
ISTP型は、「内向的(Introverted)」「感覚的(Sensing)」「思考的(Thinking)」「知覚的(Perceiving)」という4つの特性を持つ性格タイプです
そしてISTPの人たちは、こんな特徴を持っています。
- 物事を論理的に考える傾向がある
- 実践的で、手を動かすことが好き
- 自由を大切にし、束縛されるのが苦手
- 好奇心旺盛で、新しいことにチャレンジするのが好き
- 効率を重視する
- 感情よりも事実を重視する
「論理的」「効率重視」といった特徴を持つISTPは頭が悪いとは真逆のように見えますが、にもかからずなぜ頭が悪いと言われることがあるのでしょうか。次項で見ていきましょう。
ISTP(巨匠)は頭が悪い?
そもそもISTPは頭が悪いというのは正しいのでしょうか。
16つのタイプの中で、特別頭が悪いとされる性格ではない
結論から言えば、ISTPは決して頭が悪い性格タイプではありません。むしろ、その論理的思考力と問題解決能力を持っているタイプなので真逆の性格です。
ISTPだけで見ると「頭が悪い」と言われることもありますが、全16タイプの中で特別頭が悪いなんてことはなく、一部の意見、印象に過ぎないということです。
そもそも、16の性格タイプにはそれぞれの強みがありますし同じ性格タイプでも人それぞれ。どのタイプが特別に「頭が悪い」とされることはありません。
実際、どの性格タイプにおいても、短所ばかりに着目したり相性の悪い人に対する意見として、「頭が悪い」「性格が悪い」「頭がおかしい」「サイコパス」といったネガティブな印象もでています。
逆に頭が良いという意見も
ISTPは「頭が悪い」ではなく「頭が良い」と言う真逆の意見も同時に持たれています。
これはISTPの特徴である論理的思考力、分析力、実践力によるもの。冷静さと対応力から頭の回転が速いといった印象をもたれることも多いです。
一つの性格タイプで全く真逆の意見が、どちらもよく見られるというのは少しおもしろいですね。
異なるタイプからの印象や個性によって頭が悪いという印象を抱かれる場合がある
結局のところ、ISTPに限らず、真逆のタイプには理解しにくい部分があったり、また身近にいるその人自身の個性によって頭が良いとも悪いとも思われることがあるということ。
コミュニケーションスタイルの違いや、価値観の相違に起因しているのです。
たとえばISTPは感情面を重視するタイプではないため、感情的なコミュニケーションが得意なタイプ(ESFJやENFPなど)からは「理解しにくい」「冷たい」と誤解されることがあります。
それが「頭が悪い」という印象につながっているのです。
ISTP(巨匠)は頭が悪いと言われる理由
ではここからは、ISTPは頭が悪いと言われてしまう性格の特徴、理由について見ていきましょう。
もちろんISTPの人全てに当てはまるわけではありません。
感情表現が苦手で何も考えていないように見られる
ISTPは一般的に感情表現が控えめ。そしてこの特徴は往々にして誤解を招きます。
よくあるのが、自分自身の中では色々と考えているにもかかわらず、表には一切ださないので周りからは「何も考えていない」と思われてしまうことがあります。
ISTPは論理的で効率的、問題解決力に優れているので、何も考えていないなんてことはありません。
しかし、それを表にださない為に頭が悪いなんて誤解を受ける原因となることがあるのです。
論理的になりすぎて感情面を無視しがち
ISTPは物事を論理的に捉える傾向が強く、この特徴は時として感情面への配慮の不足として現れることがあります。厳しい言い方になってしまったり、相手に極端なプレッシャーをかける言い方になってしまうこともたびたびあるのです。
これが原因から周りからは「冷たい」「配慮がない」と思われることが。
そして周りからは感情面に配慮できない頭が悪い人なんて印象をもたれることがあるのです。
効率重視が行き過ぎて、既存のやり方にとらわれすぎる
ISTPは効率を重視する思考を持っています。一度効率的だと判断した方法があると、その方法に固執する傾向が現れます。
この特徴は、時として柔軟性の欠如として捉えられることがあります。
せっかく新しいやり方があっても、今までのやり方の方が効率が良いからと採用せず、口数が少なく説明下手なので周りも理解してもらえない。
そういった状況が、頭が悪いといった誤解を招く原因となることがあります。
冷静さが何も考えていない、危機感を感じていないように見られる場合も
ISTPは危機的な状況でも冷静さを保つ能力を持っています。
しかし、この冷静さは時として「状況を理解していない」「危機感がない」という誤解を招きます。
これは完全に誤解以外の何者でもないのですし、むしろ頭が良いと言われておかしくない特徴なのですが、その人自身を理解していない人だとそんな誤解を招いてしまうこともあるということです。
口数が少なく、人に説明するのが苦手
ISTPは自身の考え方を表現するのが苦手ですし、口数も少なめ。実践的な知識を持っていても、それを他者に分かりやすく説明することが難しいと感じることが多いのです。
それが周りに頭が悪いと誤解される要因の一つとなる場合も少なく有りません。
自分の意図、考えが正確に伝わらず、まともに考えていない、考えが足りないといった誤解を受けることがあるのです。
社交性が低く協調性がない為に悪口として言われることも
ISTPは、一人の時間を大切にする傾向が強く、社交的な場面に積極的に参加することが少ないです。
そのため、集団の中では「付き合いが悪い」「協調性がない」と思われ、悪口として「頭が悪い」と言われることがあります。
実際には、彼らは人間関係の表面的なやり取りに意味を見出さないだけであり、決して無関心なわけではないんですけどね。
計画性に欠け、短期目線になりすぎる
ISTPはその時々での判断力は優れていますが、長期的な計画を立てることが苦手。
その場その場で対応するスタイルを取るため、「計画性がない」と思われることも少なく有りません。
長期的なビジョンを重視する人々からは、「先を見据えて行動しない」という批判を受けることがあり、これが「頭が悪い」という評価につながる場合もあります。
ルールや約束を守らないことがある
ISTPは、その場の状況に応じて柔軟に行動するため、ルールや約束に縛られることを嫌います。
そのため、決められたルールを守らなかったり、約束を守れなかったりすることがあり、「信頼できない」と思われることもあります。これが「頭が悪い」と見なされる原因の一つとなります。
約束を守らないからといって頭が悪いと繋げられるのはいかがなものかと思う部分はありますが、約束を守らない、ルールを守らないことで迷惑がかかる人もいる場合があることを考えるとそういったことを言われても仕方がないかなという部分ではありますね。
物静かで自分を表現しない為、他人からの誤解をうけやすい
ISTPは、内向的な傾向があり、自分の感情や考えを外に出すことが少ないため、他人から誤解を受けることが多いです。
あまりに自分の思っていることを言わない為、周りから「何も考えていない」なんて思われてしまうことがあるのです。
興味の有無によって反応が違いすぎる
ISTPは興味のあることに対してはかなり熱心に、集中力高く取り組みますが、一方で興味のないことに関してはかなり消極的。
物事によってかなり極端な態度の差がでて、興味のない分野では周りから「気まぐれ」「やる気がない」と受け取られてしまうことがあります。
特に仕事や人間関係において、この態度が「理解力がない」「責任感が欠けている」と思われる原因となることがあります。
まとめ
ISTPが「頭が悪い」と評価されてしまう背景には、多くの誤解が存在します。
実際には、ISTPは論理的思考力、分析力、実践力といった、知的活動に必要な能力を十分に備えています。
問題は、これらの能力が外部から見えにくい形で発揮されることにあります。感情表現の少なさ、説明の簡潔さ、社交性の低さなどは、決して頭が悪いということに直接結びつくわけではありません。
ただ、ISTPの人はそういった誤解を招かない為に自分の考えや感情を少しずつでも伝える努力をするのがよいかもしれませんね。