INTJは「建築家」とも呼ばれる16個の性格タイプの一つです。こ
の性格は、論理的で戦略的な思考を持ち、本質を見抜く力に優れているのが大きな特徴です。そのため「頭が良すぎる」と言われることが多い一方で、「性格が悪い」と誤解されることもあります。
この記事では、INTJの性格特徴や、その高い能力がどのように認識され、またなぜ誤解を生むのかを解説します。
INTJ(建築家)の基本的な性格の特徴
INTJタイプ(建築家)は、論理的な思考と創造性を併せ持つ性格の持ち主。16の性格タイプの1つで、頭文字はそれぞれ以下の意味を示しています。
- I(Introverted):内向型、内向的で、自分の内面世界に集中することを好む。他者との交流よりも、独りで深く考える時間を大切にする。
- N(iNtuitive):直感型、現実的な情報よりも、将来の可能性や理論的な発展に興味を持つ。具体的な事実よりもアイデアや概念に重きを置く。
- T(Thinking):思考型、意思決定の際には感情よりも論理と合理性を重視する。物事を感情的に捉えず、客観的に分析する傾向がある。
- J(Judging):判断型、計画的で、物事を順序立てて進めることを好む。無計画な行動や予想外の事態に対してはストレスを感じやすい。
より具体的な以下の特徴を持っていることが多いとされています。
- 戦略的思考力: 長期的な視点で物事を捉え、複雑な問題に対して効果的な解決策を見出す能力に優れてる。
- 独立心: 自立性が高く、自分の信念や価値観に基づいて行動する傾向がある。
- 論理的分析力: データや事実に基づいて冷静に分析し、合理的な結論を導き出すことが得意。
- 創造性: 既存の枠組みにとらわれず、革新的なアイデアを生み出す能力がある。
- 完璧主義: 高い基準を設定し、質の高い成果を追求する傾向がある。
- 内省的: 自己分析や自己改善に熱心で、常に成長を目指す。
INTJの人は、自立心が高く、計画的で効率的に物事を進める性格を持っています。
論理的なアプローチを好み、感情的な影響を受けにくいのが特徴です。また、目標に向かって全力を尽くす姿勢や、問題解決における革新的なアイデアを持つ点が他の性格タイプとは異なります。
一方で、他人とのコミュニケーションにおいては、感情表現が乏しいと感じられることもあり、そのため冷たい印象を与えることがあります。
ちなみにINTJは全人口の約2%程度と言われており、比較的稀な性格タイプです。
INTJは16つの性格の中でトップクラスに頭が良いとされている
MBTIの16タイプの中で、INTJは最も頭が問性格タイプの一つとして認識されています。よくある「MBTIの頭が良いランキング」でも、1位もしくは2位に位置付けされるくらいです。
INTJは学びに対する情熱が強く、新しい知識を吸収することを楽しむ性質があり、さらに、洞察力に優れており、複雑な問題でも本質を見抜いて解決する力がある点からこのような位置づけにされることが多いです。
また、IQにおいてもINTJは比較的高いといった研究結果があります。
INTJ(建築家)が頭が良すぎると言われる理由
ここからは、より具体的にINTJが頭が良い、頭が良すぎると言われる理由について解説していきます。
論理的な思考が得意、解決力が高い
INTJは、複雑な問題を論理的に分析し、効果的な解決策を導き出すことを得意としています。
感情的になったり諦めたりすることはせず、冷静に状況を分析し、実行可能な解決策を提案することができるのです。
論理的思考はたびたび頭の良さと関連付けられ、仕事などでは必須の能力とされており、これが得意なのがINTJが頭が良いとされる理由の一つになっています。
大局的な視点を持ち先を見越した計画を立てるのが得意、戦略的な思考ができる
将来を見据えた計画立案も、INTJの得意分野です。
目の前の課題だけでなく、その先にある可能性や問題点まで予測し、包括的な戦略を立てることが得意。
例えば、新規プロジェクトを始める際、他の人が目先の実装に注目する中、長期的な影響や潜在的なリスクまで考慮に入れた計画を立てることができます。
突発的で根拠なしに動くのではなく、先を見据えた行動ができるからこそINTJは頭が良いとされているのです。
自立心が高い
INTJは高い自立心を持ち、他人に依存することはあまり好きではありません。
自分で考え、自分で決断し、自分で実行することを重視します。
誰かを頼ってばかりになるのではなく、自分でなんとかしようとする姿、そしてそれを現実にする姿が周りから「強い人」という印象をもたれる要因になります。
他人の意見に左右されず、しっかり自分を持っている
信念を持ち、周囲の意見に流されにくいのもINTJの特徴。
自分の価値観をしっかり持ち、流行や一般的な考え方に惑わされることなく、自分の判断に従って行動することができます。
この性格がINTJの高い決断力とリーダーシップ能力につながっているわけです。
洞察力に優れており、本質を見抜く
INTJは表面的な現象にとらわれず、その背後にある本質的な原因や構造を見抜く力を持っています。
その為、いち早く隠れている問題点に気づいたり、他者が気づかない解決策を出すことも少なくありません。
これも当然周りから頭が良いと思われる要因の一つでしょう。
知識欲が強い
常に新しい知識を求め、学び続けることを好むのも、INTJの特徴です。
特に興味を持った分野については徹底的に調べ上げ、深い専門知識を身につけることもあります。
いつもなにかについて学び、その結果周りの人よりも色々なことを知っているので、頭が良いという印象を与えることは当然多くなりますね。
自分に対して厳しく、常に内省と成長を目指している
INTJは自己完璧主義的な傾向があり、常により良い自分を目指して努力を続けます。
失敗から学び、改善点を見出し、成長することを重視しているのです。そのため、彼らの成長スピードは非常に速いです。
それはあくまで努力の結果とも言えるのですが、実際の行動を知らない周りからは、その成長スピードに驚き頭が良い人だという印象を与えることにつながります。
独創的なアイデアを生み出すのが得意
既存の枠組みにとらわれない、斬新なアイデアを生み出す能力も、INTJの特徴です。
慣習やマニュアルで満足せず、より効率的で効果的な解決策を模索し、それまで誰も思いつかなかった方法を生み出すので、当然一目置かれた存在になるのです。
一方で、INTJ(建築家)は性格が悪いと言われてしまうことも
ここまで紹介したように、INTJは16タイプの中でもトップクラスに頭が良いとされている性格であり、特に仕事などではその能力から周りに頼りにされる、一目置かれる存在となることが多いです。
ただその一方で、INTJは「性格が悪い」という否定的なことを言われてしまうこともあります。
「頭が良すぎるけど性格が悪い」。そんな性格だとされていることが少なくないのです。
この原因は、INTJの長所がマイナス方向に働いてしまうことにあります。
たとえば論理を重視するあまりに感情を無視しがちになってしまう、完璧主義なあまり他人に対しても厳しくなってしまうといったことが挙げられます。
高い知性ゆえに「傲慢」という印象を与えてしまうことが少なからずあるのです。
INTJ(建築家)は性格が悪いと言われる理由
ではここからは、より具体的にINTJは性格が悪いと言われてしまう理由について見ていきましょう、
自分だけでなく他人に対しても完璧主義
INTJは高い理想を持っており、それを他者にも求める傾向があります。
ようするに自分にも厳しいけれど、他人にも厳しいのです。
ただこの厳しさは、誰もが望んでいることではありません。人によってはほどほどで良いと考える人もいますし、この厳しさが大きなプレッシャーとなることもあるのです。
そしてそれが原因で他者との摩擦を生むことになってしまうことも少なからずあるので注意が必要です。
論理を重視するあまり、感情面を無視してしまいがち
INTJは論理的な解決策を重視するあまり、時として他者の感情的な側面を軽視してしまいます。
感情面での共感がなく、冷たい印象を与えることが少なくなかったり、論理が先行しすぎて無茶苦茶だと思われることもあるのです。
もちろん論理的に正しいことは重視すべきです。しかし、あくまでそこには人がいて、人には感情がある。だからこそ、感情という部分を無視してはいけないし、そこを無視しがちになりすぎると性格が悪い人なんて思われてしまうのも仕方がありません。
言葉を選ばずに人の意見を否定しすぎる傾向がある
INTJは他者に対して批判的な傾向があり、さらに感情面に配慮せず、ストレートな物言いで相手を否定してしまうことがあります。効率重視なので指摘に対して遠慮もありません。
もちろん内容では正しいことなのかもしれませんが、あまりにストレートすぎる言い方は相手を深く傷つけたり、モチベーションの低下、そしてあなたに対する嫌悪感を抱いてしまう原因となりえます。
デリカシーなく、なんでもかんでも否定してくる人ってやっぱり性格悪いって思ってしまいますよね。
合理性を求めすぎる
すべての決定や行動に論理的な理由を求めるINTJ。
非効率的な行動や感情的な判断、直感に基づく判断に対して否定的になることが少なくありません。
これが「融通が利かない」「話を聞いてくれない」といった印象を持たれてしまう原因になります。
頑固で人の意見を受け入れない
INTJの「他人の意見に左右されず、しっかり自分を持っている」という長所がネガティブな方向に動いてしまうと、他者の意見や提案を全く受け入れない「頑固」な人になってしまいます。
もちろんINTJ自身が正しい場合もあります。しかし時には周りの方が正しかったり、少し受け入れることでより良くなることもあります。
ただそれでもINTJは「自分が正しい」という前提を思い込んでしまっており、最初から頑なに受け入れないといったことが少なからずあるのです。
こういったことにより「傲慢」「協調性がない」という印象を与え、性格が悪い人なんていう烙印をおされてしまうことがあるのです。
一人を好み、あまり人と一緒に過ごさない
内向的な性格のINTJは、一人で考え、作業することを好みます。社交性は高くありません。
その結果、「協調性がない」「付き合いが悪い」という印象を持たれることも少なくありません。
プライドが高い
自分の能力と判断に自信を持つINTJですが、それは時として「プライドが高い」と思われてしまうことにつながります。
プライドが高いゆえに他者の指摘を受け入れられない、傲慢になりがち、周りを見下しがちといったことになりがちです。
ルールやマニュアルを無視しがち
INTJは効率性と合理性を重視するため、既存のルールやマニュアルが非効率的だと判断した場合、それらを無視して独自の方法を採用することがあります。
これはINTJの長所である斬新なアイデアを出せるという裏返しではありますが、時と場合を考えずに行ってしまうと組織の和をみだしたり、周りから自己中心的と捉えられかねない原因となります。
まとめ
ここまで見てきたように、INTJの「頭が良すぎる」という評価は、論理的思考力や問題解決能力の高さを反映したものです。
一方で、「性格が悪い」という評価の多くは、これらの知的特性が対人関係の場面で誤解を招いているケースが多いと言えます。
どの性格タイプにも言えることですが、どんな性格特性であってもその使い方によっては長所としてもなるし、逆に短所としてもなりうるのです。
論理的思考が得意だからと行って、感情を無視して良いわけではありません。
自分に自信を持つことは素晴らしいことですが、時には周りの意見を受け入れることも必要です。
完璧を求めることは良いことですが、時と場合によってはほどほどにすべき場合もあります。
重要なのは、状況に応じて適切にバランスを取ることです。