16の性格タイプの中でも「ちょっと変わってる」「頭がおかしい」なんて言われることもあるESTP(起業家)タイプ。
ESTPタイプの人は、行動力にあふれ、瞬間的な判断力で周りを引っ張っていく頼もしい存在でもあるんですが、人によっては突飛な行動やルールに縛られない自由な生き方によって、「予測できない」「常識外れ」と感じられることもあるのです。
この記事では、ESTPの特有の性格や行動がどのようにして誤解されてしまうのか、その背景にある本当の理由を紹介していきます。
ESTP(起業家)の性格の特徴
ESTPは、外向的(Extroverted)、感覚的(Sensing)、思考的(Thinking)、知覚的(Perceiving)の頭文字を取った性格タイプ。
「起業家」という別名の通り、行動力があり、冒険を楽しむことができる人が多いです。
より具体的な性格の特徴を挙げてみると以下の通り。
- 行動力が抜群で考えるよりも先に動く
- 現実主義者、机上の空論は苦手
- 柔軟性が高く、臨機応変
- リスクを恐れない、スリルと刺激を求める
- 人間関係を大切にする
- 問題解決能力が高い
驚くほどの行動力と決断力を持っていたり、現実的な問題解決能力も高い、それでいて、人との関わりも得意で、誰とでもすぐに打ち解けることがで切ることもあります。
ただそんな性格も、ちょっといきすぎた行動になってしまったり、真逆のタイプの人から「ちょっと頭がおかしいんじゃない?」なんて誤解を受けることが残念ながらあるようです。
ESTP(起業家)は頭がおかしいと言われる理由
では、なぜESTPは頭がおかしいと言われるのか、その具体的な理由を見ていきましょう。
人の気持ちに鈍感で相手を傷つけることがある
ESTPの人は、良くも悪くも率直で正直な性格。表現方法もストレートです。
さらにESTPは感情よりも事実や合理性を重視することも相まって、相手の感情を無視しがちで、そして率直な物言いによって相手を傷つけてしまうことが多くなりがちです。
例えば、友達の新しい服装について「それ、似合ってないよ」とストレートに言ってしまったり、相手が落ち込んでいるときに「そんなに悩むことじゃないでしょ」と切り捨ててしまったり。
これを理由に周りからは、デリカシーがない、空気が読めない、頭がおかしいなんてと受け取られてしまうことがあるのです。
衝動的な行動をしがち
ESTPの人は、思い立ったらすぐ行動できる素晴らしい行動力持ち主。しかし、それが時として周りから見ると「突飛」に映ることもあります。
この行動力こそが起業家と言われる所以でもある長所でもあるのですが、じっくり考えてから行動したい人にはついていけない、何も考えてない、すぐ動く頭のおかしい人なんて思われることがあるのです。
ルール、約束を守らない
自由が好きなESTPの人は、独自の価値観に基づいて時にルールや約束を軽視、そして破ってしまうことがあります。
本人としては、それは必要はない、無駄なこと、意味がないという判断をしていたとても、時と場合によっては周りの人に迷惑をかける要因になりがち。
また無駄とわかっていてもしっかりそのルールを守っている人にとっては苛立ちを覚える原因になるし、そんな行動が繰り返されると「約束を守らない、守る気がない頭がおかしい人」なんて思われることにつながってしまうのです。
飽きっぽい
ESTPの人は、新しいことへの好奇心が旺盛。しかし、それは同時に「飽きっぽい」という印象を与えることにも。
新しい趣味を見つけては没頭し、すぐに次の興味に移ってしまう。恋愛でも、最初は情熱的なのに、関係が安定してくると少し退屈に感じてしまう。そんな傾向があリます。
これが原因で、周りからは「落ち着きがない」と思われたり、急に熱が冷める様子を何度も見てなんかおかしい人だと思われることがあります。
短気で怒りっぽい
ESTPの人は感情面では自分の意見が受け入れられなかったり、何か制限を受けた時に拒否反応を示します。
さらに感情表現が率直。特に、不満や怒りの感情をストレートに表すことが多い。
周りからは、ちょっとしたことでも怒ったり、不満を言ったり姿を見て短気な人だという印象を与えてしまうことになってしまいます。
言い換えれば、物事をすぐに解決に導こうとする行動力の表れとも捉えることはできますが、人間関係ではちょっとマイナスに働くことが多いかもしれませんね。
自己中心的になりがち
ESTPの人は、自分の意見や考えに自信を持っています。そして、周りの意見よりも自分の考えを優先します。
そしてそんな特徴が、周りには「自己中心的」と映ることも。
自分に自信を持つことは非常に大切なことだし、こう考えることができる人の幸福度は高いですが、時として人の意見に耳を傾けるのも大切ですよね。
行動力がありすぎる
ESTPの最大の特徴である「行動力」。これが時として周りを戸惑わせることがあります。
「考えるより先に行動」が信条のため、リスクを十分に検討せずに大きな決断をしてしまうことがあったり、周りが「もっと慎重に考えたほうがいいんじゃない?」と心配するような行動を、サクッと実行に移してしまうので、周りとしては気が気でないなんてことにもなりがちです。
行動力があるというのはもちろん長所ですが、行きすぎるとそれを相容れない人も増えてくるというのはどんな特徴でも言えることなので覚えておきたいですね。
計画性がない
ESTPの人は、その場その場の状況に応じて臨機応変に対応するのが得意。しかし、それは裏を返せば「計画性がない」「行き当たりばったり」という印象を与えることにつながることがあります。
しっかり計画を立ててから行動をしたい人にとっては、ちょっと信じられない行動と映ってしまうかもしれません。
現実的で合理的すぎる
ESTPの人は、極めて現実的で合理的な判断をします。夢や理想よりも現実的な選択を優先するのです。
そしてそれは、時として「冷たい」という印象を与えてしまうことも。
現実的で合理的という長所も、人間関係ではマイナスに働いてしまうこともあるんですよね。
やたらと楽観的
ESTPの人は、ポジティブで楽観的。どんな困難な状況でも「なんとかなるさ」と前向きに捉えられるんです。
でも、その楽観性が時として「現実が見えていない」と思われることがあります。
それこそ、大きな借金を抱えていても「稼げばいいじゃん」と気楽に構えていたり、リスクの高い投資も「うまくいくはず」と楽観的に始めてしまったりなんてことがあれば、周りからは頭がおかしいと思われてしまう理由になってしまいますね。
コミュニケーション力が高すぎて逆に怖い
ESTPの人は、コミュニケーション力が高く、人を惹きつける力を持っています。誰とでもすぐに打ち解けられ、場を盛り上げることができるのです。
しかし、この能力が高すぎるがゆえに「この人、本当は何を考えているんだろう?」と不信感を持たれることも。誰とでも仲良くなれる反面、その関係が表面的に見えてしまうことがあるんです。
また、このコミュニケーション力の高さゆえに八方美人なんて思われてしまうこともありがちです。
スリルと刺激を求める
ESTPの人は、新しい刺激やスリルを求める傾向があります。それは時として、周りから見ると「無謀」に映ることも。
衝動的な行動の多さと相まって、身近な人は心配が尽きません。
ESTP(起業家)は頭がおかしいというのは本当?それとも誤解?
ここまでの理由を見れば、ESTPは頭がおかしいとされても、まあそこまでおかしな表現ではないのかなと思ってしまうかもしれません。
ただ、これは短所をより強く表現し、さらに長所とされる部分についてもわざと悪く解釈したり、「こう思われることもあるよね」っていうような言い方をしたからこそ。
実際、ESTPの人で上述した理由にまさにバッチリ当てはまっている人はいないでしょうし、多少当てはまってもそこまで過剰ではないという人も多いでしょう。
もちろん人によっては上述した理由のいくつかが強く出すぎていて、周りの一部からそう思われてしまっていることもあるかもしれませんが、みんながみんなそうではないはず。結局は性格タイプではなく、それぞれの人次第です。
また、ESTPに限らず他の性格タイプでも、「頭がおかしい」「頭が悪い」「性格が悪い」なんていわれていることも多々あります。どの性格タイプでも短所に着目すればそんなふうに解釈できますからね。
というわけで、ESTPの人はその性格タイプであることにショックを受ける必要なし。むしろ行動力や解決力、コミュニケーション力といった長所に自信を持ちましょう。
その上でネガティブな短所を克服していけるようにすると良いですね。
頭がおかしいと言われないために気をつけたいこと
とはいえ、周りとの関係をより良くするために、少し意識したほうが良いポイントもあります。
まず、相手の気持ちへの配慮。率直な物言いは素晴らしいものですが、時には言い方を少し和らげてみるのも良いかもしれません。「これ、似合ってないよ」ではなく、「他の色の方が、もっと素敵に見えるかも」といった具合に。
また、重要な場面では、少し計画性を意識してみるのも良いでしょう。全てを完璧に計画する必要はありませんが、最低限の準備をすることで、周りの安心感も増すはずです。
そして、時には自分の行動のペースを周りに合わせてみることも大切です。全ての人があなたと同じスピードで動けるわけではありません。相手のペースを理解し、時には歩調を合わせることで、より良い関係が築けるはずです。
まとめ
ESTPタイプの人々は、決して「頭がおかしい」わけではありません。行動力、決断力、状況判断力、コミュニケーション能力。たくさんの長所があります。
確かに、周りとの価値観の違いから、時として誤解を受けることもあるかもしれません。でも、それは決して欠点ではありません。
大切なのは、自分の良さを活かしながら、時には周りへの配慮も忘れないこと。少しだけ周囲への配慮を心がけることで、より多くの人に理解される存在になるでしょう。