心優しく、感受性豊かなINFP（仲介者）の性格は、一見すると周りからも羨ましがられる性格だと感じます。
他人を思いやる気持ち、理想を追い求める純粋さ、そして共感力の高さは、周囲の人々を癒やし、感動を与えることができる大きな魅力です。
しかしそんなINFPは、その優しさや繊細さゆえに「人生ハードモード」な性格であるともされています。
INFP（仲介者）の性格の特徴
まずはINFPの性格について見ていきましょう。
INFPは、内向的（Introverted）、直感的（iNtuitive）、感情的（Feeling）、知覚的（Perceiving）の頭文字を取った性格タイプです。「仲介者」とも呼ばれ、豊かな感性と深い思考力を持つ人が多いです。
主な特徴は以下の通り。
【INFP（仲介者）の特徴】
- 高い共感力と思いやりの気持ち
- 想像的で想像力が豊か
- 強い理想主義、完璧主義
- 探究心が強い
- 平和主義
- 自己肯定感が低め
- 内向的
- 柔軟性がある
- ストレス耐性が低い
INFPの人は高い共感力を持っています。相手の気持ちを深く理解し、その人の立場に立って物事を考えることができる。
そんな優しさを持っており、16タイプ性格診断の中で「性格の良さランキング」では上位に位置するほど魅力のある性格タイプだともいえます。
また、強い理想主義的な面も持ち合わせており、世界をより良いものにしたい、人々を幸せにしたいという純粋な願いを持っています。
豊かな想像力と創造性も持ち合わせており、芸術的な才能がある人も多いんです。物事を独自の視点で捉え、新しい価値を見出すことができる。そんな特別な能力を持っています。
しかし、この特徴は魅力的である一方でINFP自身にとっては生きづらさを感じる原因になることもあります。
他人の期待に応えようとするあまり、自分を犠牲にしてしまったり、理想を追い求めすぎて現実とのギャップに悩むことも少なくありません。このような理由から、INFPの人生は「ハードモード」と言われることがあるのです。以下では、その詳細をさらに紹介していきます。
INFP（仲介者）が人生ハードモードだと言われる理由
思いやりの気持ちが強すぎて過度に自己犠牲してしまう
INFPは他人を思いやる気持ちがとても強い性格。困っている人を見ると自分のことを後回しにしてでも助けたいと感じる非常に優しい性格の持ち主です。
しかし、その優しさが過剰になると、無意識のうちに自己犠牲をしてしまうことがあります。そしてそれが自分自身を追い込んでしまう原因にもなりかねません。
周りのために動くあまり、自分の幸せを疎かにしてしまいがちななのです。
理想と現実のギャップに強く悩む
INFPの人は、強い理想を持っています。「こうあるべき」という理想の形があり、それを追求しようとします。
しかし、現実は必ずしも理想通りには進まないもの。なかなかむしろ理想通りに行くことの方が少ないです。
ただそんな時にINFPはそのギャップに深く悩み落ち込んでしまうことが多いです。理想を追求するあまり、現実の状況に妥協できず、自分を責めることもあります。
理想主義の性格タイプは他にもありますが、現実とのギャップに深く傷つきやすいのはINFPが一番かもしれません。この葛藤がINFPの人生を困難にしている一因と言えるでしょう。
人に頼られる一方で自分は頼ることができない
INFPの人は、その共感力と理解力から、誰かの相談相手として頼られることが多いです。
しかしその一方で、INFP自身は自己表現が苦手で、かつ「自分が頼ることで相手に負担をかけたくない」という優しすぎる気持ち中々誰かに頼ることができません。
結果的に、つい一人で問題を抱え込んでしまうことが多々あります。この「頼られ上手だけど、頼れない」というアンバランスさが、時として大きな負担となってしまいます。
自己肯定感が低く、悩むことが多い
INFPは内省的な性格であるため、自分自身を深く見つめる時間が多い傾向があります。その一方で、完璧主義的な側面も持ち合わせており、自分の未熟さや欠点にフォーカスしてしまうことが多いです。
その結果、常に自己肯定感が低く、考え方もネガティブになりがちです。
周りからの評価が良くても、なかなか自分を認めることができない。誰かに責められたわけでもないのに些細なミスを深く後悔し、過去の出来事を何度も振り返って悩んでしまう。
そんな経験がある人も少なくないでしょう。
感情に敏感で振り回される
受性が豊かなINFPは、自分の感情だけでなく、周囲の感情にも敏感です。
たとえば、職場や家庭でのちょっとしたトラブルや他人の言動に深く影響を受けてしまうことがあります。
例えば、誰かの何気ない一言に深く傷ついてしまったり、場の空気の微妙な変化に不安を感じてしまったり。この敏感さは、時として日常生活を送る上で大きな負担となり、過度なストレスを感じる原因となっている場合が少なくありません。
自己主張できない
INFPの人は、自分の気持ちや意見を主張することが苦手です。相手の気持ちを優先するあまり、自分の本当の気持ちを押し殺してしまうことが多いです。
自分の意見を言いたくても、相手を傷つけたり、場の空気を乱したりすることを恐れて黙ってしまうことがよくあるんです。
その結果、本当に自分がしたいことはできなかったり、無理なことを引き受けてしまうことになり、常に自分を押し殺した状態でストレスが溜まってしまいます。
プレッシャーやストレスに弱い
INFPは心の繊細さゆえに、プレッシャーやストレスに弱い側面があります。他の人なら気にならないような些細なことでも、大きなストレスとして感じてしまうことが多いんです。
締め切りのプレッシャーで体調を崩してしまったり、人間関係のストレスで眠れなくなってしまったり。平和主義なので競争の激しい環境でも過度なプレッシャー・ストレスを感じやすいです。
締切や競争が当たり前にある社会であるがゆえ、それが苦手なINFPは人生ハードモードだと言われる一因となっています。
過度に他人に共感してしまい、自分の気持ちにも大きく影響してしまう
他人に対する共感力が高いINFPは、相手の感情を自分のことのように感じ取ることがあります。
友人が落ち込んでいるとき、自分まで気持ちが沈んでしまったり、相手の喜びを自分のことのように感じたりと、感情の共有が過剰になりがちです。
この強い共感力は素晴らしい特徴なのですが、時として自分の心の安定を脅かすことにもなりがちです。
繊細すぎる
INFPは、ちょっとした出来事や言葉に深く心を動かされることがあります。
それがポジティブな内容なら良いのですが、ネガティブなことだと長い間心に引きずることも少なくありません。それこそ、もう何年も前のことを気にし続けてしまっているなんて人もいるでしょう。
この繊細さは彼らの魅力でもありますが、同時に生きづらさの一因ともなり得ます。
心から気を許せる人が作りにくく、孤独感を感じやすい
INFPは多くの人と表面的な付き合いをすることは得意ではありません。本当に信頼できると感じる人とだけ深い関係を築こうとするため、友人やパートナーを見つけるのに時間がかかることがあります。
深い絆を築ける相手は、実際にはそう多くはありません。
たくさんの人と交流があっても、本当の自分を理解してくれる人には中々出会えない。その結果、孤独感を抱きやすいという一面があります。
優しすぎる、人に厳しくできない
INFPは優しさのかたまりのような性格です。
他人に対して厳しい態度を取ることを苦手とするため、時に自分が損をしてしまうことも少なくありまsねん。
たとえば、周囲の人のミスを許しすぎて自分が責任を取る羽目になるなど、過度な優しさが逆効果になることもあるのです。
また、特に仕事では時に人に厳しく指導をしなければいけない場面も出てきますが、「厳しくする」ということが苦手であるにも関わらずそうしなければいけない状況にストレスを感じてしまう一面もあります。
人の気持ちを考えすぎる
INFPの人は、常に相手の気持ちを考えています。しかし時として考えすぎてしまい、行動を起こせなくなってしまうこともよくあります。
「この言葉で相手を傷つけてしまわないかな」「この行動で迷惑をかけることになるかも」と、あらゆる可能性を想像して悩んでしまう。
その結果、チャンスを逃してしまったり、必要な自己主張ができなかったりすることも多いんです。
INFP（仲介者）が人生ハードモードの状況から抜け出すには？
NFPが感じる生きづらさには、その優しさや理想主義、繊細さといった特性が大きく影響しています。
しかし、これらの特性は見方を変えれば、人生をより豊かにする強みでもあります。ここでは、INFPが「人生ハードモード」と感じる状況から抜け出す方法を紹介します。
自分を大切にする意識を持つ
他人を思いやることが得意なINFPですが、その優しさが自分への負担につながることもあります。
まずは「自分の心と体を守る」ことを優先してみましょう。
誰かを助けたいと思ったときでも、「今の自分に余裕があるか」を意識する習慣をつけることが大切です。自己犠牲の気持ちを手放し、まずは自分を満たすことが、結果的に他人を助ける力にもつながります。
理想を小さな目標に分解する
INFPは高い理想を抱くあまり、その達成が難しく感じられ、現実とのギャップに苦しむことがあります。
そんなときは、理想を小さな目標に分解してみてください。
一歩一歩進むことで、「できない」という思い込みを払拭し、達成感を得られるはずです。また、すべての理想を一度に叶えようとせず、「今、本当に優先したいこと」を見極めるのも大切です。
信頼できる人に心を開く
孤独感を抱えやすいINFPにとって、心から信頼できる相手とつながることは大きな癒しになります。
すべての人に心を開く必要はありませんが、少しずつ「自分の気持ちを分かち合える人」を見つけていきましょう。
家族や親友だけでなく、共通の趣味や価値観を持つコミュニティに参加することもおすすめです。
自分の感情を理解し、コントロールする
感情に敏感なINFPは、時としてその感情に振り回されることがあります。
自分の感情を冷静に見つめるために、日記やメモにその日の気持ちを書き留める習慣をつけてみましょう。
「なぜこう感じたのか」を整理することで、感情のコントロールが少しずつ上手になります。
「完璧でなくてもいい」と自分を許す
INFPは完璧主義的な傾向があるため、自分に厳しくなりがちです。
しかし、「完璧でなくてもいい」と自分を許すことで、心が軽くなります。
ミスや失敗は誰にでもあるものであり、それを受け入れることで、挑戦を続けることができます。
たとえば、「今日は60％の力で頑張れればOK」といった具体的な基準を設けると、自己肯定感が高まりやすくなります。
自分の「好き」を大切にする
INFPは創造性豊かな性格で、アートや音楽、読書など、自己表現を通じて喜びを見出すことが得意です。
仕事や義務に追われる中でも、自分の「好き」や「やりたい」を無視せず、少しでも時間を確保しましょう。
趣味に没頭することでストレスを軽減し、自己充足感を得られるようになります。
他人に頼ることを恐れない
INFPは「自分で何とかしなければ」と感じやすい性格ですが、ときには他人に頼ることも必要です。
助けを求めることは決して弱さではありません
。家族や友人、専門家に相談することで、自分一人では見えなかった解決策が見つかることがあります。また、頼られた人も「自分が役に立てた」と感じ、ポジティブな関係を築けるでしょう。
まとめ
NFPが「人生ハードモード」と感じるのは、その繊細で豊かな心が原因となることが多いですが、視点を変えればその特性は大きな強みでもあります。
自分を理解し、大切にしながら、無理せず自分らしいペースで歩むことが、ハードモードから抜け出す鍵となります。
INFPの持つ優しさや共感力は、周囲の人々を癒し、支える大きな力です。それを認め、活かしていくことで、より幸せな人生を築いていけるはずです。
