着物を買い取ってもらうには、着物の知識が豊富な鑑定士のいる買い取り専門店にお願いするのがおすすめです。
着物の買取方法には大きく分けると「出張買取」、「宅配買取」、「持ち込み買取」と3つのタイプがあり、それぞれ特徴が違います。
そこで、今回は着物の「出張買取」に焦点を絞り、実際の買取の流れからメリット、デメリット、持ち込む際の注意点などを詳しく紹介しましょう。
着物の出張買取とは
着物の出張買取とは、どのようなものなのでしょうか？
その他いくつかある買取方法の種類や、実際の出張買取のおおまかな流れを紹介します。
着物の買取方法は大きく分けて3つ
着物の買取方法は、大きく分けて「出張買取」、「宅配買取」、「持ち込み買取」の3つのタイプがあります。
出張買取とは「自宅に鑑定士を呼び、査定、買取をしてもらう方法」で、買取対象の着物が多い場合、移動手段が無く来店が難しい場合等に便利です。
宅配買取とは「買取専門店に配送し、査定してもらう方法」です。ほとんどの場合、買取業者に連絡すると、後日宅配キット（段ボール等）が送られてきて、そこに着物を入れて発送し、鑑定を依頼します。
また、持ち込み買取とは「査定を希望する着物を直接買取専門店に持って行き、査定、買取りをしてもらう方法」です。自宅に人を招きたくない場合や、近くに店舗がある場合、移動手段があり、持ち運びが苦にならない場合に向いています。
着物の出張買取の流れと方法
着物を売る場合、第三者による転売を防ぐため、依頼主の免許証やパスポート等の「本人確認書類」が必要になるのであらかじめ用意しておきましょう。
出張買取の流れは以下の通りです。
- １）着物買取業者へ出張買取の問い合わせ
電話やネットでお互いの都合の良い日程を相談し、訪問日を決定します。 - ２）予約日に鑑定士が訪問
査定希望の着物を準備し、訪問日に鑑定が査定を行います。 - ３）買取
鑑定士が提示した買取価格に納得した場合、契約書への記入、本人確認書類の提 示を行い現金を受取り取引終了です。
「出張無料」「査定無料」の業者であれば査定額に納得できない場合でも、費用は一切かかりません。
出張料金や査定料金は基本的に無料
着物買取業者のほとんどが、家まで赴く「出張料金」や査定をする「査定料」は無料で行っています。
最終的に買取をお願いしてもしなくても、この料金がかかることはありません。
しかし中には、費用がかかってしまう業者もあるので、事前にチェックしておくと良いでしょう。
着物を出張買取するメリットとデメリット
着物の出張買取を行う場合の、メリット、デメリットをみていきます。
出張買取のメリット
出張買取のメリットは以下の通り。
- 梱包や持ち運ぶ手間が無い
- その場で現金の受け取りが可能
- その場でプロに査定してもらえる
- 高い値段がつきやすい
順番に詳しく説明していきます。
梱包や持ち運ぶ手間が無い
出張買取の最大のメリットは、着物を持ち運ぶ手間が無い事です。
持ち込み買取は、自分で着物を店舗に運び入れる必要があるので、特に査定を希望する着物が大量にある場合には移動が大変です。更に、査定額が気に入らなかった場合には搬入した着物をまた自宅に持って帰らなくてはいけません。
宅配買取の場合も、梱包して荷物を送り出したり、持ち込み買取と同じ様に査定額が気に入らない場合などには、着物を送り返してもらう必要があります。
こうして、持ち運びしているうちに何らかのアクシデントで、大切な着物にシワや汚れがついてしまったり、傷がついてしまうこともあるかもしれません。
以上の事を考えると、出張買取は着物を持ち運んだり、梱包したりする手間が無く、家にいながら着物の査定を行えるので大変便利です。特に査定を希望する着物が大量にある場合には、出張買取が良いでしょう。
その場で現金の受け取りが可能
出張買取の場合、訪問した鑑定士がすぐに査定を行い、その場で買取価格を提示してくれます。査定金額に納得した場合はその場で現金を受取る事が可能です。
宅配買取等の場合は、着物を送ってから実際に支払いが行われるまで時間がかかってしまいます。すぐに現金化したい場合は、出張買取がおすすめです。
その場でプロに査定してもらえる
出張買取では査定士が目の前で査定を行います。
丁寧な業者だと一着一着、柄やシミ汚れなどを確認し、価格を付けた理由を教えてくれます。気になる事があれば、どんな些細な事でもどんどん質問や交渉し、納得の行く取引を行いましょう。
ただしこれは査定士に着物の知識がある場合の話。
着物を専門に扱っていない総合買取業者やリサイクルショップの出張買取だと、むしろ着物はほとんど見ずに買取額を決められてしまうこともあるので要注意。
高い値段が付きやすい
せっかく着物を売るからにはなるべく高い値段で買取してほしいと思うのが普通ですよね。
三つの買取方法の中で一番高価買取になりやすいのが、出張買取です。
理由は二つ。
一つは、店舗を建てたり維持をする費用や人件費がかからずコストが削減できる分、買取にお金を回せること。
そしてもう一つが、査定員が家に来るというシステムにあります。
というのも出張買取の場合、査定員自ら足を運ぶため「手ぶらで帰るわけにはいかない」という心理が働くのです。
何かしらを買い取って、「実績」をあげなければ交通費分が損になってしまうわけですから、買取価格も本気になりやすい、というわけですね。
出張買取のデメリット
出張買取のデメリットは以下の通り。
- 納得いかない場合に断りにくい
- 対応エリアが決まっていて、エリア外は査定不可
- 査定員を自宅にあげなければならない
- 査定時間をあらかじめ予約して、在宅していなければならない
順番に詳しく説明していきます。
納得いかない場合に断りにくい
訪問した鑑定士が査定し提示したものが必ずしも納得のいく査定額になるとは限りません。出張買取の場合「せっかく足を運んでもらったのに」という罪悪感があり、何となく断りにくいと感じる人もがいるのも事実です。
しかし「出張無料」「査定無料」の買取業者なら、断ったからといってもちろん費用がかかることはありません。納得がいかない場合は変に気を使わずしっかりと断る事も大切。それでも断りにくいという場合には、家族に立ち会ってもらうのも一つの方法です。
さらに万一、納得いかないまま取引してしまった場合でも、きちんとした買取業者であれば、クーリングオフに応じてくれます。
対応エリアが決まっていて、エリア外は査定不可
出張買取は対応できるエリアが買取業者ごとに決まっています。
買取業者によっては対応エリアが関東近郊にしかないなど、地域によっては査定エリア外で、出張買取を依頼できないケースもあります。
全国対応の買取業者でも、地方に出張買取する場合は即日とはいかず、時間がかかるといったこともあるでしょう。
希望する買取業者の対応エリアを事前にチェックしておく事も大切なポイントです。
査定員を自宅にあげなければならない
出張買取の場合、持ち運びの面倒が無い代わりに鑑定士を自宅にあげなくてはいけません。
「初対面の人を家に招き入れたくない」という人は出張買取よりも、持ち込み買取や宅配買取を選んだ方がいいかもしれません。
ただし、一人暮らしの女性で「男性の鑑定士だとちょっと…」という場合には、予約時に女性の鑑定士を指名できる業者もあるので、依頼時に聞いてみましょう。
査定時間をあらかじめ予約して、在宅していなければならない
出張買取の多くの場合、電話やネット等で鑑定士の訪問日を予約し、後日訪問という形になります。当然ですが訪問日には依頼主も在宅していなければいけません。
「売りたい！と思ったタイミングですぐに取引したい」、「先の予定が立たない」、「今は空いているけれどもしかしたら急用が入るかも」等という人には出張買取は向いていないかもしれません。
そのような場合は、空いた時間に立ち寄れる持ち込み買取や、着物を送り査定を待つ宅配買取を選びましょう。
着物を出張買取する際の注意点。高価買取してもらうためには？
着物を出張買取する場合、高価買取してもらうためには、どんなところに注意すればいいのでしょうか？そのポイントを紹介します。
あらかじめ着物の相場を確認しておく
全てを買取業者に委ねるのではなく、売り手側もおおよその買取相場をあらかじめ知っておく事が大切です。
たとえば留袖、訪問着、色無地、小紋等着物の格や、有名産地や有名作家の着物、生地の種類、そして保存状態によって査定額は大きく異なります。
事前に買取に関する基礎的な知識を頭の中に入れる事で、鑑定士が適正に査定を行ってくれているかどうかをある程度判断する事ができる上、もし不明点があっても的確に質問することができるので、事前チェックはぜひ行っておきましょう。
出張買取業者は信頼のある着物買取専門店を調べて依頼する
着物の出張買取を依頼する際、一般的には、依頼主側が電話やネットなどで連絡を取り査定をお願いします。
しかし、中には買取業者側から電話がかかってきて着物の査定を勧誘する場合があります。
全ての買取業者がそうだとは言い切れませんが、電話で勧誘してくる業者のほとんどが悪質なものです。
買取に見せかけた着物の押し買いや、着物以外の貴金属を抱き合わせで買い取られるといったトラブルを避けるためにも以下の点に注意しましょう。
- 向こう側から勧誘してくる業者には依頼しない
- ネットで口コミなどを調べてみる
- 顧客満足度の高い信頼のおける業者に依頼する
- 「クーリングオフ」制度について明記、明言されているか確認する
クーリングオフとは、訪問販売などの場合に適用され、一旦契約をしてしまった場合でも、8日間以内であれば無条件で契約を解除できる制度です。もちろん出張買取もクーリングオフの適用内になります。
取引内容に納得がいかなかった場合は、8日以内に業者宛てにハガキなどの書面で買取業者に通知を送ることで、うっかり売ってしまったものを返してもらうことができます。
査定前に干して、シワ取りなどの手入れをしておく
着物は綺麗な状態であるほど高く売ることができます。
そのため、なるべくシワや匂い、汚れなどが無い状態にしておくのが望ましいです。前日には陰干しをして、シワを伸ばすのがベストでしょう。
ただしシミ汚れは注意。自分で無理にシミを取ろうとするとかえって生地を傷めてしまう可能性があります。
クリーニングに出してもいいのですが、シミが取れたからと言って、それに見合った価格が付くかどうかはわかりません。
優良な買取業者であれば、取れるシミ汚れかどうかを判断して査定額を出してくれるため、無理に自分で対処せず見てもらうのがいいでしょう。
高価買取の見込めるとわかっている着物であれば、あらかじめクリーニングに出しておいてもいいですね。
付属品や証紙など査定してもらいたいものを決めておく
出張買取に限らずですが、見てもらいたいものは、査定前にきちんと準備をしておきましょう。
後になって、この帯も見てもらえばよかったと思っても、また再度査定予約を入れなければならなくなります。
特に注意しなければいけないのが着物の証紙。
証紙とは、その着物の品質を保証するもので、簡単に言うと「本物であることの証」です。
証紙には「産地を証明するもの」「伝統工芸品である事を証明するもの」「原材料が正絹であることの証明」などいくつか種類があります。
この証紙があると、その着物が本物かどうかが一目瞭然となり、高値で売る事ができます。証紙がある場合は必ず着物と一緒に持参し、鑑定の際に鑑定士に提示しましょう。
証紙について詳しくはこちらの記事を参照してください。
おすすめの着物出張買取店
出張買取を利用したい場合におすすめの着物買取業者を紹介します。
バイセル
| バイセルの基本情報 | |
| キャン ペーン |
最大現金10万円 プレゼント ※5,000円以上の買取 （抽選5名/宅配は対象外） |
| 買取方法/ エリア |
出張買取：全国 持込買取：13か所 宅配買取：全国 (一部離島除く) |
| 申込方法 | インターネット 電話 |
| 受付時間 | 24時間365日 （訪問は9時～17時） |
| 買取額の 支払い |
出張買取：その場現金 持込買取：その場現金 宅配買取：約2営業日以内銀行振込 |
| 公式サイト | 公式サイト |
バイセルは2年連続「出張買取顧客満足度一位」の実績ある着物買取業者。
全国対応の出張買取がメインで、北海道から沖縄まで最短即日で査定をしてくれます。
出張費や査定料は当然無料で、少量の着物でも査定が可能。逆に大量に着物を売りたいときも、着物専用倉庫を持っているバイセルならば無料で引き取ってもらえます。
ただし持ち込み買取の場合、当日持ち込み可能な店舗数は、名古屋栄セントラルパーク店、横浜元町店、有楽町店、東京本社（要予約）の4店舗と少ないので要注意。
福ちゃん
| 福ちゃんの基本情報 | |
| 買取金額20％UP （宅配・持込は対象外） |
|
| 買取方法/ エリア |
出張買取：全国対応 持込買取：11か所 宅配買取：全国対応 |
| 申込方法 | インターネット、LINE 電話 来店（予約不要） |
| 受付時間 | 9：00～20：00 ※年末年始を除き無休 来店の場合は、店舗により異なる |
| 買取額の 支払い |
出張買取：その場現金 持込買取：その場現金 宅配買取：1~5 営業日後銀行振込 |
| 公式サイト | 公式サイト |
福ちゃんは600万件もの買い取り実績のある着物買取店。
出張、宅配、持ち込みの買取査定が可能です。ただし店舗数は少なめでエリアが限られているため、店舗の無い地域では出張買取か、宅配買取を選ぶようにしましょう。
また、メールやLINEを使った簡易査定もできるので、実際の査定を依頼する前に目安を知りたい、他の業者との見積もりを比較したいというときにも便利に使えます。
買取プレミアム
| 買取プレミアムの基本情報 | |
| 買取方法/ エリア |
出張買取：全国 持込買取：3か所 宅配買取：全国 (一部離島除く) |
| 申込方法 | インターネット 電話 |
| 受付時間 | 24時間土日祝可能 |
| 買取額の 支払い |
出張買取：その場現金 持込買取：その場現金 宅配買取：査定後最短即日銀行振込 |
| 公式サイト | 公式サイト |
買取プレミアムは、バイセルと同じ会社が運営している着物買取業者。持ち込み、出張、宅配のどの買取方法にも対応しています。
出張買取のエリアは全国対応のため即日買取も可能で、最短約30分で自宅に来てくれます。
持ち込み買取の場合、事前に電話をして日時と場所を予約しておかなければなりません。対応店舗は3か所と少ないため基本的には出張買取を利用するのがおすすめです。
査定自体は一枚ずつ丁寧に行ってくれるため、枚数が多いとどうしても時間がかかってしまうことがあります。
また、着物だけで無く貴金属やブランド品の買取も可能なので、合わせて査定の依頼をしてみてもいいでしょう。
まとめ
着物の買取方法には「出張買取」の他に「持ち込み買取」と「宅配買取」があります。
出張買取は、予約をして自宅で待機しているだけで査定をしてもらえるため、着物が大量にあったり、運搬や梱包は大変…という場合にはおすすめの方法です。
ただし査定士を家にあげるのに抵抗があったり、断りにくい面があるのもたしか。
査定額に納得がいかなくても、出張費や査定費などはかからないので、望んでいた金額に達しない場合は売らないと言ってしまっても何の問題もありません。
気にせず気軽に査定を依頼してみましょう。
