よく雑誌のモデルさんのメイク紹介を見ると、「粘膜を埋める」という工程が当たり前のようにあるので、それを真似している人もいるでしょう。
しかし、実はそれドライアイの原因になったり、目の病気になりかねないので、やめた方が良いです。
本記事では、アイライナーを粘膜にひくことでどうなってしまうのか、インラインをひかなくても目を大きく見せる化粧の方法について紹介します。
アイライナーで粘膜を埋めるのって危険なの?
目の粘膜をアイライナーで埋めることを「インライン」とも言います。
ネット上や化粧品メーカーの相談窓口等で「危険です」と話題になった以降も、気づかずに、普段の化粧で取り入れている人もいるでしょう。
涙の蒸発を防ぐ「マイボーム腺」を塞いでしまい、ドライアイになる
「マイボーム腺」とは、簡単にいえば「脂の分泌腺」。
マイボーム腺には、涙の蒸発を防いだり、涙を満遍なく角膜上に広げる役割があります。
つまり「粘膜をアイライナーで埋める」という行為は「マイボーム腺」を埋めるということなり、結果的に目が乾きやすくなったり、目が充血しやすくなってしまうのです。
それがひどくなると「マイボーム腺梗塞」といって、ドライアイや目のかゆみ、ものもらいの原因になります。
インラインが原因で、ものもらいなんかになっちゃったら「でか目可愛い☆」とか言ってられません。
そもそも、アイメイクでよく言われる「粘膜」ってどこ
アイライナーで言う「粘膜」とは、簡単に言えば「まつげの生え際」のことです。
トムフォード フォトシン
①を上下瞼にたっぷり
②をアイホールに少しと下瞼NARSアイライナーの緑を上下にひいて目をキリッとさせた。
マツエクだから塗りにくいけど深い緑で可愛い!
下瞼粘膜にも綺麗に色でた。
上記の写真を見ると、まつげの生え際部分が黒いラインが引かれているのが分かると思います。
粘膜にアイライナーを引いたことがない人は、自分の目と見比べてみてください。
通常だと、ここは肌色のラインというか、黒くないですよね。
(画像引用先:lidea)
眼球とまつげの間に見える肌色の部分が「粘膜」です。
大手化粧品ブランドも「インライン」はおすすめしていない
マキアージュやマジョリカマジョルカなどの化粧品でも知られる資生堂の「お客様窓口」では「アイラインをインライン(目の粘膜部分)に描いても大丈夫ですか?」という質問に対して、以下のように回答しています。
アイライナーをインライン(目の粘膜部分)につけることは、おすすめしません。(中略)アイライナーは、まつ毛とまつ毛の間を埋めるように、目の際の粘膜部分を避けてお使いください。
引用先:資生堂watashi+
他にも、KATE(ケイト)やRMKなどの化粧品でも知られる花王の公式サイト(ヘルスケアナビ)でも「マスカラやアイラインをまぶたの内側の粘膜にまで塗るのは避けて!」と記載があります(理由は先ほど説明した通り、マイボーム腺が塞がるから)。
よくTwitterやインスタで「これ、インラインに良い!」と投稿する人がいますが「間違った使い方」です。真似してはいけません。
特に、小学生や中学生、高校生など年齢が若いと、SNSから間違った情報を得て、トラブルになってしまうので注意しましょう。
粘膜をアイライナーで埋めるとか痛い!というか怖い!無理!という声も
粘膜をアイライナーで埋めることに関して、Twitterの投稿を紹介します。
どう見ても明らかに粘膜のところにアイシャドウ塗ってるの見ると大丈夫なのか…?って心配になる 粘膜に薬以外のなんか塗る怖くない わたしは怖いです
ホント怖い。
いま訳あって美容室で小悪魔ア●ハ読んでるんだけど「ちっちゃな目を詐欺るために粘膜をアイライナーで埋めよう!」とか書いてて超こわい。
ひと昔前のギャルは皆、粘膜を「白」とか「ピンク」に埋めてた説。
アイライナーとかまじで使い方わからない
粘膜に線ひくの?ちょうこわい
コワいよね。
そもそも化粧において「怖い」「痛い」、これは我慢してはいけません(なぜ耐える)。
他人からしたら、特に違いがわからないポイントですし、いくら自己満足と言えど病気になってしまうなら、粘膜にアイライナーを引くのは何のメリットもありません。
粘膜をアイライナーで埋める(インライン)に関する投稿を紹介
Twitterから、粘膜をアイライナーで埋めることに対するコメントを抜粋しました。
私は粘膜をアイライナーでがっつり埋めてたんだけど、まつ毛の生え際の内側には、油分を分泌して涙の蒸発を防いでくれる「マイボーム腺」というものがあって、ここをアイラインで塞いでしまうとドライアイをはじめとした様々な目の病気の原因になるって話を読んで粘膜アイラインを卒業しました…怖い…
バズっていた投稿です。めっちゃ分かりやすい図。
下まぶた粘膜ラインの使い分け全3種まとめました〜🐥粘膜ラインって粘膜に引くってイメージが強いと思うんですけど、私が考える粘膜ラインは粘膜を”偽造”する詐欺メイク法!だから粘膜に直接引くんじゃなくてマイボーム腺を避けてまつげの生え際より下に引くのがポイントです🕊💭
凄い!上手!粘膜にラインを引かなくても、目が印象深く見えます。
白目を大きく見せると目が大きく見えるのと、プラス下に目を大きく見せることで中顔面対策として、下の目の粘膜に白いラインを引いてます!
上が白ラインなしで下があり👀⭐️
ライナーはマジョリカマジョルカのアイライナーが柔らかくて引きやすいので使ってます💕
そうそう、この化粧の仕方、数年前に流行った。
でも、さっき言った通り、危険なのでやめましょう。
粘膜にアイライナーを引かなくても可愛くなる方法まとめ
粘膜にアイライナーを引くのは「でか目」になるため、目を印象深くするためです。
しかし、粘膜にアイライナーを引かなくても目を大きく見せたり、目を印象的にすることができるので、以下の方法を試してみてください。
- 粘膜ではなく、まつげの隙間(目のキワ)を埋めるようにアイライナーをひく
- ブラウンのペンシルとゴールド系のアイシャドウで涙袋をつくる
- 肌馴染みの良いアイシャドウで「囲み目メイク」をする
- まつ毛にビューラーとロングマスカラをして盛る(下地つけると伸びる)
- 目頭切開ラインを気持ち程度に入れる(目頭に「く」を描く)
今は、ナチュラルな雰囲気がある化粧(すっぴん風など)が流行っているので、アイライナーを強調するのではなく、アイシャドウやマスカラで印象的な目元をつくるのがおすすめです。
インラインは危険なので、やめましょう
化粧って常日頃から研究して積み重ねるものなので、一度習慣になってしまうと、なかなかやめられないですよね。
でも病気になってしまうと完治するまで「アイメイクができない」なんてこともあるので、「今までやってて、大丈夫だったし」と安易な考えは改めた方が良さそう。