「がん予防」「老化防止」「疲労回復」など、健康食として長年人気のあるブロッコリー。
そんなブロッコリーを、気軽に毎日食べたいという人は多いはず。
しかし、「冷凍したら栄養ってどうなるんだろう」「冷凍したら栄養価が下がるのかな」など、ちょっと気になりますよね。
本記事では、冷凍ブロッコリーの栄養価について、家庭でブロッコリーを冷凍・解凍する時のおすすめ方法を紹介します。
【一覧表】ブロッコリーの栄養成分・効果
ブロッコリーを食べるとどんな良いことがあるのか、簡単にまとめてみました。
ブロッコリーに期待できること
- 疲労回復
- かぜの予防
- がん予防
- 老化防止(アンチエイジング)
「ただ単純に美味しいから好き」という人も多いですが、上記のような効果が期待できるので、健康に対する意識が高い人にも人気なのですね。
ブロッコリーに含まれる具体的な栄養成分・効果については、以下の通りです。
栄養成分 | 効果 |
ビタミンC | 抗酸化作用、動脈硬化を防ぐ、コラーゲンを作る |
ビタミンE | 血行促進、肌の新陳代謝が上がる・肌再生を促す |
ビタミンK | たんぱく質の活性化、骨の形成を促す |
ビタミンA | 目や皮膚の粘膜を作る、薄暗い所で視力を保つ働き |
ミネラル | 体の調子を整える、体を正常に保つ |
葉酸 | 赤血球の細胞を作る(妊娠中の方には必須成分) |
たんぱく質 | 体をつくる、エネルギー |
ポリフェノール | 抗酸化作用 |
食物繊維 | 便通 |
スルフォラファン | 抗酸化作用、胃がん・大腸がんの発症を防ぐ 肝臓機能改善 |
「スルフォラファン」は、あまり聞きなれない成分ですが、ブロッコリー特有の栄養です。
栄養素を見ると、ブロッコリーには、様々な栄養があることが分かります。
市販の冷凍ブロッコリーは、栄養価が生とほぼ変わらない
冷凍食品で有名なニチレイの公式サイトには、以下のような記載があります。
野菜に含まれる栄養価は、旬の時期がいちばん高くなります。冷凍野菜は、この旬を逃さずに収穫して冷凍処理をしています。つまり、1年を通して『最も栄養価の高い状態の野菜』をいただけるのです。
【引用先】ニチレイほほえみごはん
引用にもある通り、市販で売られいる冷凍野菜は、企業により、食品の栄養価が落ちない加工方法が研究され、野菜に適した方法で冷凍作業されています。
ブロッコリーも同様、収穫され、加工工場に送られた後「ブランチング」と言って、短時間加熱後、急速冷凍されているのです。
加熱されているので「生」の状態よりも栄養価は落ちるけど、1番栄養価を損なわない加工をされていると言えるでしょう。
そのため、市販で売られている冷凍ブロッコリーの場合は「冷凍だから栄養が・・・」と心配する必要はないのです。
また、野菜の冷凍加工は、保存料も必要ないので「添加物」を気にしなくても良いところも嬉しいポイント。
冷凍によって栄養素が激減するなら微妙ですが、便利でなおかつ栄養も損なわれないのであれば、冷凍ブロッコリーを活用したいですね。
家庭で冷凍する場合は、市販のものよりも栄養価が落ちてしまう
家庭で生のブロッコリーを調理し、冷凍作業をする場合。
家庭には、工場のような急速冷凍できる設備や技術がないので、調理や冷凍するまでの過程で、どうしても栄養価が落ちてしまいます。
他にも「野菜の収穫から調理されるまで」の過程を想像すると、分かりやすいですよ。
畑から工場、工場から店頭、店頭から家庭、そして調理するまで冷蔵庫で保存・・・。
店頭から家庭の食卓へ上がるまでのあいだ、ブロッコリーの鮮度がどんどん下がります。
一方、市販の冷凍ブロッコリーの場合は、上記で触れた通り、収穫後は短時間加熱・急速冷凍。
冷凍だからと言って時が止まるわけではありませんが、家庭で調理・冷凍するよりは、市販の冷凍ブロッコリーの方が鮮度や栄養価が保たれていると言えます。
市販の冷凍ブロッコリーの選び方
「コンビニのブロッコリーって何となく、栄養低い気がする」なんてイメージを持っている人がいるかもしれませんね。
しかし、ブロッコリー栄養に販売店は関係ありません。
先ほども触れた通り、冷凍野菜の加工方法にあまり違いはないのです。
もし、意識するとしたら「国産なのか、海外から輸入したものなのか」という点くらいではないでしょうか。
国産の冷凍野菜は、厚生労働省が定めた農薬の残留基準をクリアした野菜。
コストコやスーパーなど、身近で売られている輸入冷凍野菜であっても、国内の基準をクリアしたものなら、大丈夫でしょう。
「安全性」が気になる場合は、冷凍職員協会認定マークで判断することもできます。
※上記のマークがないからと言って「安全ではない」というわけではありません。
他にも、有機栽培された農産物にこだわりがある人は、有機JASマークを目印にすると良いですね。
「有機栽培された農産物」については、以下の通りです。
たい肥などで土作りされ、種まき前の2年以上、栽培中に農薬や化学肥料を原則として使われない田畑で栽培された農産物。「遺伝子組み換え技術を使わない」ことが定められている。
【引用】農林水産省
また、1か月で使いきれる量を目安として選ぶと、鮮度が良いうちに食べきれるので、おすすめです。
栄養価を下げずに家庭でブロッコリーを冷凍する方法
「お店に冷凍のブロッコリーがない」「冷凍のものより生のブロッコリーの方が安かった」なんて時は、自宅で冷凍したいですよね。
栄養価を損なわないように調理したい場合は、無水鍋を使って蒸し焼きにするのが1番。
無水鍋がない場合は、電子レンジでもOKです。
茹でてしまうと、ミネラルなどの水溶性のビタミンが解けてしまって、栄養価が下がるので、茹で時間を短くする必要があります。
以下、無水鍋でブロッコリーを調理する方法です。
無水鍋でブロッコリーを調理する方法
- ブロッコリーを洗って、子房に分ける
- 火加減は中火、大さじ2の水をまわしかける
- 鍋の蓋がカタカタ言ったきたころに、ブロッコリーの位置を変えて1分。(余熱で30秒)
- 鍋から取り出したら、ざるに上げて、団扇などで30秒くらいあおいで荒熱をとる
以下、電子レンジでブロッコリーを調理する方法です。
電子レンジでブロッコリーを調理する方法
- ブロッコリーを洗って、子房に分ける
- ブロッコリーを耐熱皿にのせ、大さじ2の水を回しかけてラップをする
- 100gにつき1分30秒が目安で加熱
- 加熱後、余分な水分は捨てて、団扇などで30秒くらいあおいで荒熱をとる
ブロッコリーの荒熱がとれた後、キッチンペーパーで水気を取って、食品用の吸水シートと一緒に、ジップロックなどの保存用袋に入れて冷凍すると水っぽくならないですよ。
【みんな間違ってない?】ブロッコリーを解凍する方法
栄養のことを考えるなら、急速解凍がおすすめ。
市販の冷凍ブロッコリーは、加熱済みなので、サッと熱湯をかけて、ブロッコリー表面の霜をとる程度でOKです。
(家庭でブロッコリーを冷凍する時も、加熱してから冷凍するのがおすすめ)
また、生のブロッコリーをゆでる感覚で、冷凍ブロッコリーを加熱してしまうと、美味しさも半減し、栄養価も下がるので注意してください。
他にも、自然解凍してしまうと、ブロッコリーの表面についていた霜が解けて、べちゃべちゃになり、鮮度が下がります。
冷凍ブロッコリーを調理する際は、加熱し過ぎないことを意識しましょう。
【まとめ】栄養価が気になるなら、市販冷凍ブロッコリーを選ぶ
「加工食品って栄養が少なそう」など、気にしている人もいると思います。
しかし、市販の冷凍野菜に関しては、添加物も入っていないことが殆どですし、鮮度や栄養価が高いまま保存されているので、上手く活用すると良いですね。
家庭でブロッコリーを冷凍する場合は冷蔵庫に放っておくと、栄養価が下がってしまいますから、できれば「購入したその日」に加熱調理をして冷凍処理をしましょう。