ホームシックは、一人暮らしや海外留学などを経験したことのある人なら一度は経験したことがあるはず。
私も高校を卒業して、県外で一人暮らしを始めてすぐにホームシックになり、親に電話をした覚えがあります。
そもそもホームシックとは、どうして起こるのでしょうか。なりやすいタイミング、原因、対処法などについて見ていきましょう。
ホームシックは、一人暮らしや留学、就職、結婚を機になりやすい
ホームシックは「懐郷病」とも言われ、実家の家族や故郷が懐かしくなることを言います。
「ホームシック研究の現状」で、ホームシックになるきっかけについて「留学、進学、就職、結婚など多彩である」と触れている通り、生活環境や人間関係が大きく変わるタイミングを機にホームシックになることが多いです。
確かに私も、大学生になって念願の一人暮らしたくせしてすぐに寂しくなり、入学してすぐ5月の大型連休でソッコー帰省しました(笑)
あんなに出たかった実家に、今すぐ帰りたいという気持ちを持つなんてびっくりしましたね。
ホームシックになる原因
ホームシックになる原因には、次のようなことがあります。
- 慣れない生活や仕事によるストレス
- 自立に向けた不安や焦り
- 心を許して話せる知り合いがいない孤独感
- SNSを見ると家族や友人が楽しそう
慣れない生活や仕事によるストレス
大学生活や社会人生活、留学生活など、新しい生活はわくわくするものですが、一方で慣れない環境によって身体や心には大きなストレスが掛かっています。
親に全部してもらっていた食事や洗濯物などの家事に追われたり、実家のベッドと枕や硬さが違うだけで疲れが取れにくかったり…新生活は何かとストレスが溜まるものです。
自立に向けた不安や焦り
さらに仕事が覚えられない、言葉が通じなくて自分の思いを伝えられないといったネガティブな経験が増えると、自分はこのままでやっていけるのかという漠然とした不安や焦りを感じるようになります。
過去の自分が思い描いた生活を送れていないことで「過去に戻りたい」「この現状から逃れたい」という気持ちが生じ、過去の自分と接点のある家族や友人を思い出すことで自分を安心させようとするようです。
心を許して話せる知り合いがいない孤独感
新しい環境でつらいのは、周りにまだ心を許せるような打ち解けられる仲間や友人が少ないこと。
相手との関係が深まっていないと、ちょっとしたくだらないことでさえ話すのもためらってしまうことも少なくありません。
地元の友達や家族のように話せる相手がいない孤独感から、家族や友人のいる地元に帰りたくなってしまいがちです。
SNSを見ると家族や友人が楽しそう
最近ではTwitterやInstagram、Facebookから離れた友人や家族の日常も簡単に知ることができるようになりました。
離れて暮らす家族や友人がSNSで楽しそうにしていたら、羨ましく見えてくるもの。
自分がいないところで親しい人たちが楽しんでいるのを見ると「自分は何をやっているんだろうか…いいなあ。」と一層寂しさを感じてしまいます。
ホームシックになった時の対処法や克服法
ホームシックなんて、いつでも誰だって起こって起こりそうなものですし、予防するというよりは、なった時にどう対処するかを知っておくと、つらい時でも何とか乗り越えられるはず。
そこでホームシックになった時の対処法や克服法について考えてみました。
- 家族や友人と連絡を取る
- ドラマや映画を見て思いっきり泣く、漫画や漫才動画を見て笑う
- ジョギングやヨガなどの運動でストレスを発散する
- 趣味やサークルを始めて新しい土地での人間関係を広げる
- 時間が解決してくれるまで仕事や好きなことに励む
- 帰省する予定を決める
家族や友人と連絡を取る
現代にはスマホという文明の利器があります。離れて暮らしていようと、海外にいようと、ちょっと画面を操作しただけで家族や友人に連絡を取ることは簡単です。
寂しい時やつらい時は、SNSを眺めて悲観的になるよりも、家族や友人に連絡を入れてみましょう。
ホームシックになって連絡したと思われるのが恥ずかしい…なんて人もいますが、連絡をもらった側からすると、案外連絡をもらえて嬉しいもの。
その日あったことでも、つまらない話でもとりあえず話したり、聞いてもらったりしているだけで何かと元気になれるものです。
ドラマや映画を見て思いっきり泣く、漫画や漫才動画を見て笑う
行き場のない感情は、自分の中でうまく消化できずに心の負担になりがちです。
そんな時はドラマや映画、読書などを通して、凝り固まった心を解きほぐしましょう。
最近はAmazonPrimeやNetflixなど有料動画サービスのラインナップが充実しています。
わざわざ外にDVDを借りに行かなくてもいいですし、選んだ作品が合わなかったら他の作品にすぐ移ればいいだけです。
ギャグ漫画や漫才動画なんかも、声を出して笑っちゃうくらいたくさん見るのがおすすめ。
思いっきり泣いたり、笑ったりすることで、案外すっきりします。
ジョギングやヨガなどの運動でストレスを発散する
体を動かすのが好きなら、ジョギングやヨガなど自分好みのスタイルで運動してみましょう。ストレス発散できれば、ネガティブな気持ちも少し収まります。
生活の中に運動のルーティンを入れていくことで、新しい生活への慣れを自分で作ることができるのでおすすめです。
趣味やサークルを始めて新しい土地での人間関係を広げる
「ホームシック研究の現状」では、ホームシックの軽減に効果的な方法の一つに「新しい友人を作ること」を挙げています。
新しい人間関係を作るのはなかなか勇気やパワーが必要ですが、自分な好きな趣味や活動ができそうな場に飛び込んでみると、好きなもの同士の集まりなので仲良くなるのも早いです。
新しい土地や環境で気の置けない仲間さえできてしまえば、落ち込みそうな時でも支えてもらえるので、心強いですね。
時間が解決してくれるまで仕事や好きなことに励む
ホームシックはずっと続くわけではなく、一定期間を過ぎると時間の経過と共に薄れていくものと言われます。(参考「太平洋島嶼国留学生会議の結果」)
数日から1か月くらいとその程度には幅がありますが、とにかく一定期間学業や仕事など何かにひたらすら打ち込むのも良さそうです。
新しい生活への慣れを感じてくる頃には、ホームシックも消えていることでしょう。
帰省する予定を決める
最終手段は、地元や実家に帰省すること。ただ、仕事や留学などで今すぐに帰ることができない場合だってありますよね。
そんな時はいつ帰省するかざっくりと予定だけでも決めておくと、心が楽になりますよ。
ホームシックは自分が成長するチャンス、前向きにとらえよう
ホームシックに掛かりやすい時期や原因、対処法について見てきました。
地元や実家に帰りたくなるのは、慣れない場所で新しいことに取り組もうとしている証拠。頑張って何かをやろうとしている自分を褒めてあげましょう。
ホームシックになることはネガティブに思われがちですが、むしろ自分が成長するチャンスです。
前向きにとらえ、うまく対処していけるといいですね。