打掛の種類や特徴とは。打掛一式の買取相場価格の目安を紹介

「打掛を売りたいけど、どこに出せばいいの？」「思い出のつまった打掛だから、大切に扱ってほしい」

いざ打掛を売りたいと思っても、普通の着物と違ってわからないことも多いですよね。

あなたにとって特別な打掛を適切に売るために、買取方法や買取相場、高価買取のポイントを知っておきましょう。

打掛とは

打掛とは、着物の上に羽織るように着る女性の着物です。

下の着物より身丈と身幅が大きく作られ、裾をひきずるように着付けます。

裾には綿をつめて重みを持たせる「ふき」があしらわれているのが特徴で、「ふき」によって足に裾がまとわりつくのを防ぎ歩きやすくする役割があります。

打掛は花嫁の式服の一つ

現在の打掛は、花嫁だけが着られる式服の一つです。

もともとは、室町時代の武家の女性たちが外出着として日常的に着ていたのが始まりでした。江戸時代になって武家の婚儀で着用されはじめ、江戸時代後期には裕福な町人も、戦後以降は一般庶民も婚礼服として着るようになりました。

打掛を着用する際は、中に掛下二枚重ね、掛下帯、長襦袢を揃え、これらを合わせて打掛一式と呼びます。

掛下二枚重ねは打掛の中に着る振袖で、上着と下着の二枚を重ねて着るのが正式ですが、着物の枚数が増え着ぶくれして見えてしまうため、現在ではつけ比翼（下着を上から見えるところのみ上着に付け、重ね着のように見せるもの）が一般的。

他にも通常の着付け小物に加えて、花嫁衣装として打掛を着るときには、末広（扇子）、箱迫、懐剣、抱え帯、丸ぐけ帯締め、笄(こうがい、かんざし)、綿帽子／角隠しなど、特別な小物を揃えて使用します。

打掛は色打掛と白打掛の2種類がある

打掛には、色打掛と白打掛の2種類あります。両者の違いや、それぞれの使用シーンや柄、生地について特徴をみていきましょう。

色打掛

色打掛とは、白一色以外の打掛のことです。白地であっても柄や文様に色が使われていれば、色打掛となります。

色打掛は、刺繍物・織り物・染め物と大別でき、おめでたく華やかな文様がそれぞれの技法で美しく描かれています。

用いられる柄や文様は、定番の鶴亀や松竹梅から、御所車や四君子、桜や牡丹まで、実にバリエーション豊かです。特に、背中に華やかな柄や文様が描かれており、色打掛の魅せ場といえるでしょう。

また、打掛の下に着る掛下と呼ばれる着物は基本的に白の振袖ですが、色打掛の場合は白以外の色柄物を合わせることで、より一層華やかさを演出できます。

結婚式の披露宴にて花嫁が着用するのが一般的です。
ただ、色打掛は白打掛(白無垢)と同等の格を持っているので、挙式での着用も問題はありません。

帯揚げはちりめん、帯締めは白羽二重か綸子の丸ぐけが主ですが、金銀の平組を用いることもあり、多くは抱え帯と揃えます。

筥迫や懐刀入れは金襴、銀欄や赤地に白刺繍が多く、扇子も白か赤の房飾りのついたものを使用。草履は紅白の重ねか錦織の布製、または金銀で華やかにまとめます。

白打掛（白無垢）

白打掛とは、白一色の打掛のことです。

紋や糸、すべてを白で統一して作られています。ただし、「ふき」の部分のみ赤いものもありますが、それも白打掛となります。

白一色なので、色打掛のようにパッと見える柄はありませんが、刺繍か織りで文様が描かれています。用いられる文様は、鶴や鳳凰、松竹梅などおめでたい吉祥文様が一般的です。

白打掛の素材は主に、化繊・交織(化繊＋絹)・正絹があります。

正絹はしなやかで高級感のある素材ですが、天然繊維のため真っ白ではなくクリーム色っぽくなってきます。それに対し、化繊の白無垢はいつまでも真っ白であること、保管も比較的簡単であることから、レンタルとして用いられることが多いです。

結婚式の挙式、特に神前式で着用されることが多いですが、もちろん神前式以外の挙式や披露宴でも着用できます。白打掛を着る際には、綿帽子か角隠しもつけ、草履や小物まですべて白一色とするのが正式。もし他の色を使うなら赤であればよいとされています。

打掛の買取相場

打掛の買取相場は、数千円～数十万円と幅広く、保存状態はもちろんのこと、作家物やブランド物かなどによって変動します。

基本的に打掛を着る機会は一生に一度なので、今では新品を購入する人は少なく、中古の需要は高め。

また、結婚式や披露宴では着なくてもフォトウエディングや前撮りで着たいというニーズも高く、できるだけ値段を押さえたいカップルにも人気です。

そのため保存状態が悪くなければ、ほとんどの場合で買い取ってもらえるでしょう。

打掛の高価買取ポイント

想い出のつまった打掛、せっかくならできるだけ高く買取してほしいですよね。

高価買取へと近づけるポイントは以下の4点。

• 保管が大変なので、売却を決めたらなるべく早く売ろう
• サイズは大きいものの方が高く売れやすい
• 証紙、落款など着物の価値を証明する付属品は必ず見せる
• 専門の買取業者に見てもらうのが何より大事

知らないと大損する可能性もあるので、買取に出す前にしっかりと確認しましょう。

保管が大変なので、売却を決めたらなるべく早く売ろう

打掛は保管の難しい着物なので、早めに買取に出すことをおすすめします。

地面に付いてしまうほど長い丈は、きれいに畳むだけでもそれなりの技術が必要です。
さらに、経年変化で糸が傷み刺繍がほつれてしまったり、正絹の場合はシミや虫食いも起こりやすかったりと、留意すべきことがたくさんあります。

シミや虫食いなどは、表や裏に関係なく、ひとつでもあれば査定価格に影響が出ます。

傷んでしまう前にできるだけ早く買取に出して高価買取してもらいましょう。

サイズは大きいものの方が高く売れやすい

サイズについては、大きいものの方が高価買取されます。

というのも着物は着る人に合わせて仕立て直すことが一般的で、仕立て直しの際にもとのサイズより小さくなることがあるため、大きい方が何かと融通がきくのです。

打掛は特にその後貸衣装として、レンタルショップに買い取られるケースが多いので、どんな人でも着られる160センチ以上の大きなサイズが重宝されます。

証紙、落款など着物の価値を証明する付属品は必ず見せる

証紙や落款は高価買取のキーポイント。

証紙とは、簡単にいうと品質証明書のようなものです。着物の素材や産地、織り方、染め方などが記載され、「この着物は高級品である」と保証してくれます。

たとえば打掛のうち日本製の正絹を用いて作られているものには「日本の絹」のマークがあります。

証紙が付属している場合は、大切に保管し査定時は必ず提出しましょう。

落款とは、着物作家のロゴマークのようなものです。着物作家には独自の落款(ロゴマーク)を持っている場合があり、着物を手がけた際に「自分が仕立てたものである」と証明するために刻印します。

有名な作家であればその価値を証明することができ、類似品と見分けることもできます。落款はおくみか襟先にあることが多いです。

ただし、ない場合でも即偽物というわけではありませんし、買取してもらえないわけでもありません。保存状態によっては高価買取をねらえるので、あきらめずに買取に出してみましょう。

専門の買取業者に見てもらうのが何より大事。できれば複数の業者に見積もりを

着物を売る方法はいくつありますが、高額買取されやすいのはやはり専門の買取業者です。着物専門の査定士は、実績も豊富なので大切な着物を正しく評価してくれ、安く買いたたかれてしまう心配がありません。

買取業者に依頼したい場合、インターネットや電話での査定依頼が簡単です。査定は自宅や店頭宅配などの種類があるので、予定に合わせて選ぶこともできます。

査定価格に同意すれば、その場で買い取ってもらえるので手間もなし。もし買取価格に納得できなくても、査定自体は無料なので損になることはありません。

またできれば一社ではなく複数の業者に査定を依頼するのも、より高く買い取ってもらえるポイントになります。

打掛を高価買取してくれるおすすめ買取業者

打掛を買取査定してもらいたい場合におすすめの着物買取業者を紹介します。

バイセル

バイセルは2年連続「出張買取顧客満足度一位」の実績ある着物買取業者。

全国対応の出張買取がメインで、北海道から沖縄まで最短即日で査定をしてくれます。

出張費や査定料は当然無料で、少量の着物でも査定が可能。逆に大量に着物を売りたいときも、着物専用倉庫を持っているバイセルならば無料で引き取ってもらえます。

ただし持ち込み買取の場合、当日持ち込み可能な店舗数は、名古屋栄セントラルパーク店、横浜元町店、有楽町店、東京本社（要予約）の4店舗と少ないので要注意。

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福ちゃん

福ちゃんは600万件もの買い取り実績のある着物買取店。

出張、宅配、持ち込みの買取査定が可能です。ただし店舗数は少なめでエリアが限られているため、店舗の無い地域では出張買取か、宅配買取を選ぶようにしましょう。

また、メールやLINEを使った簡易査定もできるので、実際の査定を依頼する前に目安を知りたい、他の業者との見積もりを比較したいというときにも便利に使えます。

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まとめ

打掛は一生に一度しか着られない、特別な着物。

思い出のつまった打掛なら、できるだけ、きちんと価値のわかる業者に見てもらいたいですよね

信頼のおける買取業者を利用し、素敵な打掛が再びハレの日に使ってもらえるようにしましょう。