着物買取の基礎知識

着物買取のトラブル事例7選。詐欺を防ぐ方法や、困ったときの対処方法

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着物買取-トラブル 着物買取の基礎知識
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「着物買取を業者にお願いしたいけれど、なんだか不安」「自宅での査定は便利そうだけれど、ちょっと心配」漠然とそう思われる方もいるでしょう。

気持ちよく業者とやり取りをするためにも、どんなトラブルが起こりうるのかを事前に知っておくことは大切です。心構えが違ってきますよね。

ここでは着物の買取で起こりうるトラブルを紹介します。大切な着物を不本意なかたちで手放さないためにも、是非参考にしてください。

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着物買取で起こりうるトラブル・詐欺事例・体験談

振袖04

着物買取では着物買取業者の方が着物に対して知識が豊富であることから、業者側に主導権を握られがちです。

そのため着物買取業者とのトラブルは、業者側が強引に事を進めたり、専門家という立場を悪用している場合が多いです。

誠意をもって対応してくれる善良な業者ではそういったトラブルはほとんど見られませんが、不誠実な悪い業者だと理不尽な対応をされて嫌な思いをすることも。

そのため着物買取では業者選びはとても大事です。

トラブルにはいくつかの種類があります。

  • 着物を無理やり買取を行おうとする「押し買い」
  • 着物を不当に安い値段で買おうとする「買いたたき」
  • 着物以外のものを買い取ろうとする「抱き合わせ買取」
  • 買取キャンセルをさせてもらえない「買戻し拒否」
  • 古物商認可証のない「悪徳業者」
  • 着物の返送や処分に高額な「不当請求」
  • 宅配買取の際の「紛失・破損」

それぞれ具体的に見ていきましょう。

着物を無理やり買取を行おうとする「押し買い」

「押し売り」という言葉は聞いたことがあっても、「押し買い」というのは聞き慣れないかもしれません。

「押し買い」は「相手の意に反して、無理やり買取を行おうとすること」で、着物の査定担当者が自宅に訪問して査定、買取をする出張買取の際に生じやすいトラブルです。

押し買いを防ぐためには、複数人で訪問査定に立ち会うことが有効。

1人で応対すると相手がしつこく居座った際にうまく言い返せないことも考えられますが、味方がいれば万が一があっても心強いです。

一人暮らしの場合は、訪問査定日に友人を呼ぶなどして、1人でいることを避けるようにしましょう。

トラブル事例・体験談

  • 「売ってくれるまでは帰らない」と居座られた
  • 一方的に買値を決め、その現金を置いて物を強引に持って帰ろうとした

着物を不当に安い値段で買おうとする「買いたたき」

「買いたたき」は、本来の相場よりも随分と安い値段で買い取ろうとすることです。

高額で買い取ってもらえるはずの着物なのに、相場を無視したり、誤った査定額で不当に安い値段で買い取ろうとする業者があります。

着物を売る側は適正な買取価格を把握することは難しく、着物について詳しく知らないことが多いですよね。そこに付け込んだ、なんともたちの悪いやり方です。

買いたたきを防ぐために、ある程度の相場をあらかじめ知っておくか、あるいは複数の業者に査定を依頼して、買取金額を比較するようにしましょう。

トラブル事例・体験談

  • 安価な着物をそこそこの値段で買い取る好条件につられて、高価な着物を本来の1/10程度で手放してしまった
  • 相場がわからず、「どこもこんなもんです」と言われ、数百円で売ってしまった

着物以外のものを買い取ろうとする「抱き合わせ買取」

「抱き合わせ買取」は、着物を売る側が望んでいないのに、着物以外のものも合わせて買い取ろうとすることです。

これも出張買取で起きやすいトラブルで、着物の査定に加えて「貴金属を見せてほしい」などと、査定を頼んでいないものを見たいと言って勝手に査定し、無理やり一緒に買い取ろうとします

「見るだけです」としつこく言い寄り、断りきれず買い取られてしまうケースも。

また、着物の査定額が低いことを理由に、「せっかく来たのにこれだけでは。他にも何か」と心理的に追い込んで他の物を一緒に買い取ろうとする悪い業者もいます。

トラブル事例・体験談

  • 着物の買取価格が思ったよりも安く、せっかく来てくれたのに申し訳ないと思ってるところに「貴金属ならもっと高く買い取れる」と言われアクセサリーを見せてしまった
  • 着物に値段がつかず、来た手前何か買い取りたいので身に着けている時計を見せてほしいと言われた

買取キャンセルをさせてもらえない「買戻し拒否」

「買取業者が訪ねてきて着物を売ったけど、やっぱり売るのをやめたい」と思う人もいるでしょう。

そのような場合、基本的に8日以内なら受け取った金額を返金して品物を取り戻す「買戻し」ができます。しかし中には買戻しを拒否する業者も。

出張買取の場合はいったん業者が買い取っても、買取の契約書面を受け取ってから8日間は買取をキャンセルして取り戻すことが可能です。

これは「クーリングオフ」といって、契約の際に即決を求められるなど、瞬時に適切な判断を強いられる消費者(出張買取の場合は着物を売る人)を守るための制度です。

特定商取引法で定められているので、買戻しを拒否する業者は法律違反となり、行政処分や罰金刑、懲役刑などの対象になります。(参考:消費者庁特定商取引法ガイド

自宅で査定する場合、着物を売るか売らないかを査定後即座に判断することになります。

焦ったり、場の雰囲気で思わず「売ります」と言ってしまうことも考えられますよね。そのような人を保護するために、冷静に考える時間が与えられているというわけです。

クーリングオフ適用期間は、品物の引き渡しを拒否することもできます。着物を売ると決めても、その場ですぐに着物を引き渡す必要はありません。

ただし、この制度は店舗に持ち込んで買い取ってもらった場合や、宅配で買い取りを依頼した場合には適用されません。これらの場合、着物を売る人は考える時間があるので、特に不利な立場ではないからです。

他にも「代金が3,000円未満の現金取引」の場合もクーリングオフは利用できないなど、この制度が適用できない場面があるので、出張買取を希望する場合は、業者と打ち合わせの折に買戻しの条件についても確認しておきましょう。

誠実な業者ならきちんと説明してくれるはずです。

トラブル事例・体験談

  • 取引条件でクーリングオフには対応していないと明記しているため、買戻しには応じられないと言われた
  • クーリングオフは貴金属には適用できるが着物は対象外であると言われた

古物商認可証のない「悪徳業者」

着物買取業を営むためには古物営業法に基づいて古物商の許可を申請し、「古物商許可証」を取得しなければなりません。

この許可を得ずに営業している場合は違法です。にもかかわらず、買取業者の中には無許可で買取をする悪い業者がいます。

きちんと許可を得た業者には「古物商許可証」が発行されます。

着物買取業者が自宅を訪問し査定する場合、この「古物商許可証」を携帯しなければならず、相手が求めれば提示しなければなりません(従業員の場合は「行商従業者証」)。不携帯の場合は10万円以下の罰金(古物営業法第35条)が課せられます。(参考:古物営業法

また許可を得た際には「許可番号」が付与され、各業者は「古物商許可番号」をもっています。

インターネットでホームページを持ち、そこで営業活動している業者なら、そのホームページに古物商許可番号を掲載しなければなりません

無許可で営業を行う業者は3年以下の懲役または100万円以下の罰金(古物営業法第31条)となります。

古物商許可証の有無及び古物商許可番号の掲載は悪徳業者を見分ける大きなポイントとなりますので、業者選びの際は確認するようにしましょう。

トラブル事例・体験談

  • 急に訪ねてきた買取業者に認定証の提示を求めたが応じてもらえなかった

着物の返送や処分に高額な「不当請求」

着物買取では「査定無料」や「自宅への出張査定無料」という文言を目にすることも多いのでは。

多くの業者はもちろんこの文言通りに取引をしますが、業者の中には査定は無料でも「返送費用」や「処分費用」として不当に高額な金額を請求してくる悪い業者もいます。

たとえば宅配買取の場合、いったん着物買取業者に着物を発送し査定を依頼します。

宅配で査定を依頼すると、着物が買取業者に渡るので、何か問題が起こった時に着物の持ち主は弱い立場になります。

泣く泣く不当な請求額を支払うということがないよう、業者を見極めて依頼することが大切です。

トラブル事例・体験談

  • 着物の宅配買取を依頼したところ、価格の付かない着物の処分費用が買取額を上回り、高額な請求をされた
  • 価格に納得がいかなかったため、着物の返送を依頼したところ、通常よりも高額な返送費用を請求された

宅配買取の際の「紛失・破損」

上記の「不当な返送費用の請求」の他に、宅配買取のような発送作業が伴う場合、「紛失」や「破損」といったトラブルも起こりえます。

対面でのやり取りがないので、責任の所在を明らかにすることが難しく、着物がもう手元にないので、着物の持ち主は交渉する上でも何かと不利な立場になってしまいます。

思い出の詰まった着物が処分できず、おまけに行方が分からなくなってしまうのは何とも後味が悪いです。

発送の際は少なくとも「何を発送したか」分かるようリストを作って、たとえ手元になくても発送した着物については相手と互角に話ができるよう、きちんと把握しておきましょう

トラブル事例・体験談

  • 発送したのに何の連絡もなく、すでに相手は荷物を受け取っていると宅配業者で確認できても「届いていない」と言われ、結局荷物は行方不明扱いになってしまった
  • 送り返された着物に査定前にはなかったシミや汚れが付いていた
  • 着物を送ったのに何の連絡も来ず、電話もつながらなくなった
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着物買取のトラブルを防ぐ方法や注意点。安全に買取に出すためにできること

振袖

トラブルが起きるかもしれないと考えるとかなり不安ですよね。

でもちょっとした心構えや知識で、ある程度問題を回避することは可能です。ここでは着物買取のトラブルを防ぐ方法を紹介します。

  • 買取の相場を事前に確認する、複数の業者に査定を依頼する
  • 不要な買取の勧誘はきっぱりと断る、余計な貴金属などを見せない
  • 契約書面の交付を求める、クーリングオフできるか事前に確認をする
  • 信頼性のある業者で買取依頼をする

買取の相場を事前に確認する、複数の業者に査定を依頼する

よほど着物に精通した人でなければ、買取の適正な相場を知ることは難しいでしょう。

ここで大切なのは相場を正確に知ることではなく、「おおよその相場」を知っておくこと。1万円以下の価値なのか、10万円以上の価値があるのか、そういったことを知っておくだけで随分違います。

呉服屋さんでの雑談やインターネットから情報収集し、更には複数の業者に査定を依頼することで大体の相場を知ることができます。

こちらが相場を知っていれば、相手も不当に安い値段で買いたたくことはできませんし、「押し買い」に対しても「今は売るべきではない」と判断でき、きっぱりと断ることができます。

相手は迷っているところにつけこんできます。買いたたきや押し買いのトラブルに遭わないためにも、事前にできるだけ情報を集め、おおよその相場を知っておきましょう。

不要な買取の勧誘はきっぱりと断る、余計な貴金属などを見せない

出張査定ですと自分の家にいるということもあり、気持ちが比較的リラックスし相手とも打ち解けやすい雰囲気になると思います。

そんな中、「素敵な貴金属をお持ちでしょう」などと言われると、ついついお気に入りのものを見せたくなる、なんてことも。

しかし、その気持ちはここでは封印してください。「売る気がないものは見せない」不要な買取の勧誘を断るにはこれが鉄則です。「見せるだけ」はトラブルにつながると思ってください。

また、強い口調で他の物を見せるよう要求された場合でも「とにかく見せない」これを貫きましょう。

中にはしつこい業者もいるかもしれません。しかし、そんな業者にこそ屈してはいけません。相手に主導権を握られないためにも、毅然とした態度で、一貫して「見せない」という立場で応じましょう。

契約書面の交付を求める、クーリングオフできるか事前に確認をする

査定を依頼し買取が成立する場合は、買取価格等の必要事項を記載した書面の交付(契約書面)を必ず求めるようにして下さい。

この書面の交付は義務付けられているので、通常であればこちらが求めなくても、買取業者の方から渡されるはずです。先方から渡してこない場合はこちらから要求しましょう。

また、特に出張買取の場合は「クーリングオフ」について事前に業者に確認しておくことが望ましいです。

「クーリングオフ」の制度は消費者(着物買取では着物を売る側)を保護するための制度です。

クーリングオフを適用できないケースは確かにありますが、業者が勝手に「クーリングオフできない」と定めてもそれは無効となります。

例えば、契約書面に「クーリングオフ制度を利用しない」とあり、そこに着物を売る人が承諾のサインをしたとしても、その承諾は無効で、クーリングオフ制度は利用できます。

クーリングオフは法律で定められた消費者の権利ですので、業者が「クーリングオフできるかできないか」を決めることはできません。

この制度について事前に確認をしておくと、着物買取後の買戻し拒否を防ぐ大きな効果があります。

クーリングオフに対しての業者の反応によっては、その業者が誠実か不誠実かを見分けることもできるでしょう。

信頼性のある業者で買取依頼をする

近年、リサイクル着物の普及で着物買取業者が増え、インターネットで簡単に探すことができますが、トラブルを防ぐためにはやはり、信頼性のある業者と取引することがとても大切です。

大手企業であることは安心材料の一つとなります。

規模の小さな業者であれば、古物商許可証の取得や古物商許可番号の掲載をきちんと確認することはもちろん、店先や電話での対応から、信頼できる業者かどうかを見極めたいですね。

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トラブルに巻き込まれたら国民生活センターに相談しよう

トラブルは身構えているときには起きず、気を抜いたときに巻き込まれるもの。

いくら気をつけていても、悪さをする人は巧妙に罠を張っているので、被害にあうときはあってしまいます。

もし何かおかしいな、困ったことになったと思ったら、焦らず国民生活センターに相談しましょう。

無料で相談に乗ってくれます。

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まとめ

着物の買取には上記で紹介した様々なトラブルが報告されており、利用するにはまだまだ二の足を踏む人も多いと思います。

トラブルを回避するには事前の心構えやちょっとした知識を得ておくことはもちろん大切ですが、やはり業者選びが重要なポイントになります。

誠心誠意で対応してくれる買取業者に依頼すれば、スムーズに問題なく取引ができ、大切な着物を納得のうえで処分できるでしょう。

色んな思いが詰まった着物。手放すその時まで気持ちよくやり取りするためにも、着物を丁寧に扱い、真心で対応してくれる信頼できる業者を選びたいものです。

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